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【地域支援事業】総合事業、包括的支援事業、任意事業

地域支援事業 介護支援分野

介護保険サービスもいよいよ大詰め!

介護給付、予防給付、そして最後は地域支援事業です。見ていきましょう。

カリスマくん
カリスマくん

地域密着型サービスは介護給付と予防給付に含まれるので区別してね。

地域支援事業

地域支援事業は市町村が主体となって行い、サービスの運営基準や利用料などを独自に定めることができます。「介護予防・日常生活支援総合事業」「包括的支援事業」「任意事業」の3つに分類されます。

介護予防・日常生活支援総合事業

介護予防・日常生活支援総合事業は「総合事業」とも呼ばれ、市町村が中心となって、地域の実情に応じて、住民等の多様な主体が参画し、多様なサービスを充実することで、地域の支え合い体制づくりを推進し、要支援者等の方に対する効果的かつ効率的な支援等を可能とすることを目指すものです。サービス内容や費用負担額などは全て市町村が独自に設定します。

カリスマくん
カリスマくん

「住民等の多様な主体が参画し、多様なサービスを充実することで、地域の支え合い体制づくりを推進」というのは聞こえはいいけど、アルバイトやボランティアなどの専門職でない人も使って支え合ってねということ。総合事業の財源は、保険者である市町村への給付の上限額が設定されていて、給付額だけでは不足する場合は、市町村が給付額を負担しなければならないんだ。介護予防給付の訪問介護と通所介護が総合事業に移行されたけど、結局、国はできるだけ総合事業に寄せていきたいんだね。

総合事業には大きく分けて「介護予防・生活支援サービス事業」と「一般介護予防事業」があります。

「介護予防・生活支援サービス事業」は、要支援者と基本チェックリスト該当者が対象の訪問型サービス(第1号訪問事業)、通所型サービス(第1号通所事業)、その他の生活支援サービス(第1号生活支援事業)、そしてケアプランを作成する介護予防ケアマネジメント(第1号介護予防支援事業)です。

カリスマくん
カリスマくん

基本チェックリストで生活機能低下のおそれがある高齢者を早期に把握して、総合事業に繋げるんだね。第2号被保険者は基本チェックリストによる事業対象者にはなれないから注意だよ。もともと予防給付だった介護予防通所介護と介護予防訪問介護が介護予防・生活支援サービス事業に移ってきたので、基本チェックリスト対象者だけじゃなくて要支援者も対象なんだよ。

一般介護予防事業」は、市区町村が住民の互助や民間サービスと連携し、高齢者の生活機能の改善や生きがい作りを重視した介護予防に役立つ事業のことです。第1号被保険者とその支援のための活動に関わる人が対象となります。

カリスマくん
カリスマくん

一般介護予防事業は、要介護認定で「非該当(自立)」と判定された人や、まだ認定を受けていない元気な人も対象で、地域全体で健康寿命を延ばすことを目的とした事業なんだよ。

介護予防・日常生活支援総合事業内容
介護予防・生活支援サービス事業訪問型サービス(第1号訪問事業)要支援者等に対し、掃除、洗濯等の日常生活上の支援を提供要支援者、基本チェックリスト該当者
通所型サービス(第1号通所事業)要支援者等に対し、機能訓練や集いの場など日常生活上の支援を提供
その他の生活支援サービス(第1号生活支援事業)要支援者等に対し、栄養改善を目的とした配食や一人暮らし高齢者等への見守りを提供
介護予防ケアマネジメント(第1号介護予防支援事業)要支援者等に対し、総合事業によるサービス等が適切に提供できるようケアマネジメント
一般介護予防事業介護予防把握事業収集した情報等の活用により、閉じこもり等の何らかの支援を要する者を把握し、介護予防活動へつなげる全ての第1号被保険者とその支援活動に関わる人
介護予防普及啓発事業介護予防活動の普及・啓発を行う
地域介護予防活動支援事業住民主体の介護予防活動の育成・支援を行う
一般介護予防事業評価事業介護保険事業計画に定める目標値の達成状況等を検証し、一般介護予防事業の評価を行う
地域リハビリテーション活動支援事業介護予防の取組を機能強化するため、通所、訪問、地域ケア会議、住民主体の通いの場等へのリハビリテーション専門職等による助言等を実施

その他の生活支援サービス(第1号生活支援事業)は、外出や調理の実施が困難な方に対して栄養改善を目的とした配食サービスや、住民ボランティア等が行う見守り、「訪問型サービス」「通所型サービス」を一体的に提供します。

介護予防ケアマネジメントはケアプランを作成するサービスですが、要支援者は介護予防支援でも介護予防ケアマネジメントでもケアプランが作成できます。どちらも地域包括支援センターが実施しますが、予防給付を利用する場合は介護予防支援、総合事業のみを利用する場合は介護予防ケアマネジメントを利用します。介護予防ケアマネジメントは総合事業(第1号事業)に含まれるため、住所地特例適用者についても施設所在地の市町村が実施します。

包括的支援事業

包括的支援事業には以下の事業があります。

包括的支援事業内容
地域包括支援センター事業介護予防ケアマネジメント業務アセスメントやモニタリングなどのケアマネジメント
総合相談支援業務地域のネットワーク構築や相談支援
権利擁護業務成年後見制度の活用促進や老人福祉施設等への措置、高齢者虐待への対応など
包括的・継続的ケアマネジメント支援業務個々の高齢者の状況変化に応じた適切なケアマネジマントの長期的な実施、ケアマネジャーの技術向上のためケアマネジャーの日常的個別指導、支援困難事例等への指導・助言、ケアマネジメントの公正・中立性の確保を図るため、地域のケアマネジャーの後方支援をするとともに、多職種の連携・協働による長期継続ケアの支援
社会保障充実分在宅医療・介護連携推進事業都道府県・保健所の支援の下、市区町村が中心となって、地域の医師会等と緊密に連携しながら、地域の関係機関の連携体制の構築を推進
生活支援体制整備事業生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)や協議体による地域づくり
認知症総合支援事業〇認知症初期集中支援推進事業(認知症初期集中支援チームを設置)
〇認知症地域支援・ケア向上事業(認知症地域支援推進員を配置)
〇認知症サポーター活動促進・地域づくり推進事業(チームオレンジコーディネーターを配置)
地域ケア会議推進事業地域ケア会議の5機能(①個別課題解決、②ネットワーク構築、③地域課題発見、④地域づくり&資源開発、⑤政策形成)

※社会保障充実分の4事業のうち、地域ケア会議推進事業以外の3つは地域包括支援センター以外に委託が可能

カリスマくん
カリスマくん

地域包括支援センター事業の包括的・継続的ケアマネジメント支援業務は高齢者ではなくケアマネジャーへの支援であることに注意してね。地域包括支援センターの業務はこの4種類の地域包括支援センター事業に加えて、要支援者のケアプランを作成する介護予防支援もあるね。介護予防支援は2024年度から居宅介護支援事業所のケアマネさんに委託できるようになったね。

地域ケア会議については2015年から努力義務になっており、地域包括支援センター (市町村)が設置します。地域ケア会議では地域の様々な専門職が集まって個別ケースの課題解決を行い、地域に共通した課題を明確化していきます。その上で地域に共通した課題を解決するための資源開発や地域づくり、介護保険事業計画への反映を行っていきます。

任意事業

任意事業内容
介護給付等費用適正化事業介護(予防)給付について真に必要な介護サービス以外の不要なサービスが提供されていないかの検証、介護保険制度の趣旨の徹底や良 質な事業展開のために必要な情報の提供、介護サービス事業者間による連絡協議会の開催等により、利用者に適切なサービスを提供できる 環境の整備を図るとともに、介護給付等に要する費用の適正化のため の事業を実施
家族介護支援事業家族介護支援事業要介護被保険者の状態の維持・改善を目的とした、適切な介護知 識・技術の習得や、外部サービスの適切な利用方法の習得等を内容とした教室を開催
認知症高齢者見守り事業地域における認知症高齢者の見守り体制の構築を目的とした、認知症に関する広報・啓発活動、徘徊高齢者を早期発見できる仕組み の構築・運用、認知症高齢者に関する知識のあるボランティア等による見守りのための訪問など
家族介護継続支援事業家族の身体的・精神的・経済的負担の軽減を目的とした、要介護被保険者を現に介護する者に対するヘルスチェックや健康相談の実 施による疾病予防、病気の早期発見や、介護用品の支給、介護の慰労のための金品の贈呈、介護から一時的に解放するための介護者相互の交流会等を開催
その他の事業成年後見制度利用支援事業市町村申立てに係る低所得の高齢者に係る成年後見制度の申立てに要する経費や成年後見人等の報酬の助成等
福祉用具・住宅改修支援事業福祉用具・住宅改修に関する相談・情報提供の実施、福祉用具・ 住宅改修に関する助言、住宅改修費の支給の申請に係る必要な理由 がわかる書類の作成及び作成した場合の経費の助成
地域自立生活支援事業① 高齢者の安心な住まいの確保に資する事業
② 介護サービスの質の向上に資する事業
③ 地域資源を活用したネットワーク形成に資する事業
④ 家庭内の事故等への対応の体制整備に資する事業
⑤ 高齢者の生きがいと健康づくり推進事業

過去問

第23回 問題14

地域支援事業の任意事業として正しいものはどれか。2つ選べ。
1 地域リハビリテーション活動支援事業
2 家族介護支援事業
3 在宅医療・介護連携推進事業
4 地域ケア会議推進事業
5 介護給付等費用適正化事業

地域支援事業は市町村が行う事業で、大きく分けて、①介護予防・日常生活支援総合事業、②包括的支援事業、③任意事業の3つに分類されます。ここでは、どの事業が「任意事業」に該当するかを問われています。試験対策としては、どの事業がどのカテゴリーに分類されるかを正確に理解する必要があります。

1 地域リハビリテーション活動支援事業
これは誤り。この事業は、介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)の中の「一般介護予防事業」に分類されます。リハビリテーションの専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など)が地域に出向き、高齢者の自立支援や介護予防の取り組みを専門的な視点からサポートすることを目的とした事業です。

2 家族介護支援事業
これは正解。家族介護支援事業は、「任意事業」の一つです。この事業は、在宅で要介護高齢者を支える家族の身体的・精神的・経済的負担を軽くし、介護を継続できるようにサポートすることを目的としています。「介護する側(家族)の支援=任意事業」とセットで覚えましょう。

3 在宅医療・介護連携推進事業
これは誤り。この事業は「包括的支援事業(社会保障充実分)」に分類されます。医療と介護の両方を必要とする高齢者が、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期まで続けられるよう、市町村が中心となって、医師会などの医療関係機関と介護関係機関の連携を促す取り組みです。

4 地域ケア会議推進事業
これは誤り。この事業も「包括的支援事業(社会保障充実分)」に含まれます。個別の高齢者の支援方法を話合うだけでなく、そこで見えた地域の共通課題を解決するための仕組みづくりが行われます。任意事業と混同しやすいので注意が必要です。

5 介護給付等費用適正化事業
これは正解。この事業は「任意事業」の一つです。介護サービスの給付費が適切に使われているかを点検・審査する事業で、介護保険制度の信頼性を保ち、限られた財源を効率的かつ公平に使うための取り組みです。試験対策としては「お金のチェック=任意事業」と覚えましょう。

第24回 問題14

介護予防・日常生活支援総合事業について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 要支援者は、介護予防・生活支援サービス事業の対象となる。
2 要介護の第1号被保険者は、一般介護予防事業の対象となる。
3 介護方法の指導など要介護被保険者を現に介護する者の支援のための事業は、介護予防・生活支援サービス事業に含まれる。
4 地域支援事業の一部である。
5 包括的支援事業の一部である。

介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)は、地域支援事業の一つであり、「介護予防・生活支援サービス事業」と「一般介護予防事業」で構成されています。試験対策としては、対象者の範囲や事業の位置づけを正確に理解しているかが問われるため、整理して覚える必要があります。

1 要支援者は、介護予防・生活支援サービス事業の対象となる。
これは正解。介護予防・生活支援サービス事業の対象は、①要支援1・2の認定者、②基本チェックリスト該当者(事業対象者)になります。以前の予防給付(訪問・通所)がこの事業に移行したため、要支援者が対象になります。

2 要介護の第1号被保険者は、一般介護予防事業の対象となる。
これは正解。一般介護予防事業は、65歳以上のすべての第1号被保険者(要支援・要介護者を含む)を対象とする事業です。要介護認定で「非該当(自立)」と判定された方や、まだ認定を受けていない元気な方も含め地域全体で健康寿命を延ばすことを目的とした事業です。

3 介護方法の指導など要介護被保険者を現に介護する者の支援のための事業は、介護予防・生活支援サービス事業に含まれる。
これは誤り。介護する家族への支援(介護方法の指導・慰労など)は「任意事業」の家族介護支援事業に該当します。総合事業はあくまで「本人の介護予防や自立支援」を目的としたものであり、家族へのサービスは別の事業(任意事業)であると区別しましょう。

4 地域支援事業の一部である。
これは正解。介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)は、「地域支援事業」の一部として位置づけられています。また、地域支援事業は、この事業以外に「包括的支援事業」と「任意事業」の3つで構成されており、総合事業はその中心的な事業の一つです。

5 包括的支援事業の一部である。
これは誤り。総合事業と包括的支援事業は全く別の事業です。包括的支援事業には、地域包括支援センターの運営や在宅医療・介護連携推進事業などが含まれます。

第25回 問題11

介護予防・生活支援サービス事業について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 居宅要支援被保険者は、利用できる。
2 利用者の負担額は、都道府県が設定する。
3 住所地特例適用被保険者に係る費用は、施設所在地の市町村が負担する。
4 介護老人保健施設の入所者は、利用できない。
5 第2号被保険者は、利用できない。

介護予防・生活支援サービス事業は、地域支援事業における総合事業の中核をなす事業で、利用対象者の範囲、費用負担の仕組み(住所地特例)、料金設定の権限など、制度の細かい運用ルールが出題されます。市町村と都道府県の役割分担や対象者の整理がポイントとなります。

1 居宅要支援被保険者は、利用できる。
これは正解。介護予防・生活支援サービス事業の対象者は、①要支援1・2認定者、②基本チェックリスト該当者(事業対象者)です。自宅で暮らす要支援者(居宅要支援被保険者)が利用者の中心となります。

2 利用者の負担額は、都道府県が設定する。
これは誤り。利用者の負担額を決定するのは市町村の役割です。介護予防・生活支援サービス事業は、介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)に含まれ、総合事業の実施主体は市町村でありサービス内容や負担額などは全て市町村が独自に設定します。

3 住所地特例適用被保険者に係る費用は、施設所在地の市町村が負担する。
これは誤り。住所地特例適用被保険者に係る費用は、施設所在地の市町村ではなく、入所前の住所地の市町村が負担します。一般的な住所地特例の原則が総合事業(介護予防・生活支援サービス事業を含む)においても適用されます。

4 介護老人保健施設の入所者は、利用できない。
これは正解。介護老人保健施設(老健)の入所者は、施設サービスが包括的に提供されるため、総合事業(介護予防・生活支援サービス事業)は利用できません。また、特養・介護医療院などの施設入所者も対象外です。

5 第2号被保険者は、利用できない。
これは誤り。第2号被保険者(40〜64歳)であっても、特定疾病により要支援認定を受けていれば利用できます。ただし、第2号被保険者は基本チェックリストによる事業対象者にはなれないため、要支援認定が利用の条件となります。

第25回 問題12

包括的支援事業の各事業において配置することとされている者として正しいものはどれか。3つ選べ。
1 生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)
2 介護サービス相談員
3 認知症地域支援推進員
4 チームオレンジコーディネーター
5 福祉用具専門相談員

包括的支援事業には「社会保障充実分」として4つの事業があり、2015年(平成27年)の制度改正で地域包括ケアシステムをより強固にするために追加されました。①在宅医療・介護連携推進事業、②生活支援体制整備事業、③認知症総合支援事業、④地域ケア会議推進事業(地域ケア会議の開催)がそれにあたります。また、それぞれに配置すべき専門職が法令で定められていて、どの事業にどの人材を配置するかを正確に把握しているかが問われます。名称が似ている役職も多く、混同しないよう整理して覚えることが重要です。

1 生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)
これは正解。生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)は、生活支援体制整備事業(社会保障充実分)に配置が義務づけられています。地域のボランティアやNPOなどと連携し、高齢者の生活支援やゴミ出しなどの「支え合い」の仕組みを作る役割を担います。「生活支援体制整備事業=生活支援コーディネーター」とセットで覚えましょう。

2 介護サービス相談員
これは誤り。介護サービス相談員は、利用者の施設・事業所への訪問を通じて、利用者の不満や疑問を聞き、サービス改善につなげる役割ですが、包括的支援事業で配置が義務付けられた者ではないため誤りです。名称が紛らわしいですが、包括的支援事業において配置が定められている職種ではありません。

3 認知症地域支援推進員
これは正解。認知症地域支援推進員は、認知症総合支援事業(社会保障充実分)に配置が義務づけられています。認知症の人やその家族を支援するため、医療・介護の連携強化や相談支援を行います。認知症施策は試験でも頻出なので、この名称は必ず覚えましょう。

4 チームオレンジコーディネーター
これは正解。チームオレンジコーディネーターは「認知症総合支援事業」に関わる重要な配置者です。認知症サポーターがチームとなって活動する「チームオレンジ」の活動を支援・調整する役割を担います。比較的新しい用語ですが、包括的支援事業の一部としてしっかり押さえましょう。

5 福祉用具専門相談員
これは誤り。福祉用具専門相談員は、福祉用具貸与・販売事業所に配置が義務づけられている職種で、包括的支援事業とは無関係です。

第26回 問題13

地域支援事業の包括的支援事業として正しいものはどれか。2つ選べ。
1 家族介護支援事業
2 一般介護予防事業
3 在宅医療・介護連携推進事業
4 保健福祉事業
5 生活支援体制整備事業

地域支援事業の3本柱の一つである「包括的支援事業」の中身を問う問題です。地域支援事業は、市町村が必ず行う「包括的支援事業」、対象者によって分かれる「総合事業」、そして任意で実施する「任意事業」の3事業で構成されています。これらを混同せず、それぞれの事業名を正確に暗記しているかが合否を分けます。

1 家族介護支援事業
これは誤り。家族介護支援事業は、介護する家族への教室開催・相談・慰労金支給など、市町村が地域の状況に合わせて行う事業で、任意事業に分類されます。「家族支援=任意事業」というようにセットで覚えましょう。

2 一般介護予防事業
これは誤り。一般介護予防事業は、第1号被保険者全員を対象とした介護予防活動(体操教室など)を推進する事業で、介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)に分類されます。ここでも「一般介護予防=総合事業」とセットで覚えましょう。

3 在宅医療・介護連携推進事業
これは正解。在宅医療・介護連携推進事業は、包括的支援事業の一つで、医療と介護が連携して高齢者を支える仕組みを作るもので、すべての市町村が実施しなければならない「必須事業」に位置づけられています。同じように「在宅医療・介護連携=包括的支援事業」と確実に押さえましょう。

4 保健福祉事業
これは誤り。保健福祉事業は、第1号被保険料を財源として、介護保険法に基づき市町村が独自に行う事業ですが、地域支援事業の3分類(総合事業・包括的支援事業・任意事業)には含まれず、その他の事業として分類されています。

5 生活支援体制整備事業
これは正解。生活支援体制整備事業は、包括的支援事業の一つであり、高齢者が住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられるよう、地域住民による「互助」を基本とした支え合いの仕組み(地域包括ケアシステム)をつくるための事業です。公的サービスだけでは対応しきれない、ちょっとした困りごと(ゴミ出し、買い物、電球交換など)を地域で支える体制を整える仕組みです。

第26回 問題14

地域ケア会議の機能として正しいものはどれか。3つ選べ。
1 個別課題の解決
2 地域づくり・資源開発
3 政策の形成
4 地域包括支援センターから提出された事業計画書の評価
5 日常生活自立支援事業の生活支援員の指名

地域ケア会議は、個別ケースの支援を通じて地域課題を把握し、政策立案まで結びつける多機能な会議です。単に個別の問題を解決するだけでなく、そこから見えてきた「地域全体の課題」を解決し、新しいサービス作りや自治体の政策にまでつなげていく役割を担っています。主要な機能としては、個別課題解決、ネットワーク構築、地域課題発見、地域づくり・資源開発、政策形成などがあげられます。

1 個別課題の解決
これは正解。地域ケア会議の5機能のうちの一つです。困難事例などに対して、多職種が専門的な視点で助言を行い、対象者の自立支援に資する解決策を検討します。また、会議を通じてケアマネジャーの実践力の向上(教育的機能)も図られます。

2 地域づくり・資源開発
これは正解。個別ケースの検討を積み重ねることで地域に不足するサービスや資源を把握し、新たな社会資源の開発や地域づくりにつなげます。住民が主体的に地域に関わる仕組みを整える重要な機能の一つです。

3 政策の形成
これは正解。地域課題を市町村の介護保険事業計画などの政策に反映させる機能で、地域ケア会議で見つかった個別課題から、地域課題、政策形成へと、積み上げる流れが特徴であり最上位の機能として位置づけられています。

4 地域包括支援センターから提出された事業計画書の評価
これは誤り。地域包括支援センターの事業計画書の評価は、市町村や運営協議会が行うもので、地域ケア会議の機能ではありません。

5 日常生活自立支援事業の生活支援員の指名
これは誤り。日常生活自立支援事業は都道府県・指定都市の社会福祉協議会が実施する事業であり、生活支援員の指名も社会福祉協議会が行うため、地域ケア会議の機能とは全く無関係です。

第27回 問題13

認知症総合支援事業において配置の対象とされているものとして正しいものはどれか。3つ選べ。
1 福祉用具専門相談員
2 認知症地域支援推進員
3 チームオレンジコーディネーター
4 認知症初期集中支援チーム
5 介護サービス相談員

2015年(平成27年)の制度改正で包括的支援事業に法定化された4つの事業のうち、「認知症総合支援事業」について問われた問題です。この事業は、認知症の早期発見・早期対応と地域支援体制の構築を目的としており、配置・設置が定められている人材やチームを正確に把握しているかが問われています。

1 福祉用具専門相談員
これは誤り。福祉用具専門相談員は、福祉用具貸与事業所などに配置され、利用者に適した車椅子やベッドを選定する専門職です。認知症総合支援事業で配置の対象とされている職種ではありません。

2 認知症地域支援推進員
これは正解。認知症地域支援推進員は、地域包括支援センターなどに配置され、地域全体の認知症ケアの底上げを担う、この事業の代表的な職種です。これは医療・介護の専門職等が担い、認知症の人やその家族への相談支援、医療・介護連携の強化、支援体制の構築を担います。「認知症総合支援事業=認知症地域支援推進員」と必ずセットで覚えましょう。

3 チームオレンジコーディネーター
これは正解。「チームオレンジ」とは、認知症サポーターがステップアップして近隣で支援を行う仕組みで、チームオレンジコーディネーターは、認知症の人や家族の生活上のニーズと支援者をマッチングする重要な役割を担います。こちらも「チームオレンジ=認知症総合支援事業」とセットで覚えましょう。(※認知症施策推進大綱に基づき、認知症総合支援事業に追加された比較的新しい内容です)

4 認知症初期集中支援チーム
これは正解。認知症総合支援事業に配置・設置が求められている専門職チームで、医療・介護の専門職で構成され、認知症が疑われる人や認知症の人の自宅を訪問し、早期診断・早期対応に向けた支援を集中的に行います。早期発見・早期対応が、初期集中支援チームの役割です。

5 介護サービス相談員
これは誤り。介護サービス相談員は、介護サービス事業所を訪問して利用者の声を聞き、サービスの質向上を図る役割ですが、任意事業に位置づけられています。認知症総合支援事業に配置される職種ではありません。

第27回 問題14

介護予防ケアマネジメント(第1号介護予防支援事業)について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 事業の受託者への費用の審査及び支払に係る事務は、国民健康保険団体連合会に委託できない。
2 介護予防ケアマネジメントの利用者負担は、1割又は2割である。
3 医療機関が行わなければならない。
4 住所地特例適用被保険者については、入所又は入居する施設が所在する市町村が行う。
5 要支援者は、対象である。

「介護予防ケアマネジメント」とは、総合事業におけるサービスを利用する際に、地域包括支援センターが行う介護予防ケアプランの作成のことを指します。一方、間違い易い事業として「介護予防支援」があり、こちらは予防給付(訪問看護・福祉用具貸与など)を利用する際の介護予防サービス計画の作成のことで、地域包括支援センターまたは委託を受けた指定居宅介護支援事業所などが行います。試験では、実施主体・対象者・費用負担・委託先など細かいルールが問われており、両者の違いを整理して覚えることが重要です。

1 事業の受託者への費用の審査及び支払に係る事務は、国民健康保険団体連合会に委託できない。
これは誤り。介護予防ケアマネジメント(第1号介護予防支援事業)における、事業の受託者への費用の審査及び支払に係る事務は、国民健康保険団体連合会(国保連)に委託できます。通常の介護保険給付と同様に、市町村は国保連への委託が認められています。

2 介護予防ケアマネジメントの利用者負担は、1割又は2割である。
これは誤り。介護予防ケアマネジメント(予防ケアプランの作成)は総合事業の一部であり、プラン作成にかかる費用は、全額公費・保険料で賄われるため、利用者の負担はありません(原則無料)。

3 医療機関が行わなければならない。
これは誤り。介護予防ケアマネジメントは市町村(委託先:地域包括支援センター)が実施主体です。また居宅介護支援事業所などへの委託も可能ですが、医療機関が実施しなければならないという規定はありません。「介護予防ケアマネジメント=地域包括支援センター」と必ず押さえましょう。

4 住所地特例適用被保険者については、入所又は入居する施設が所在する市町村が行う。
これは正解。ここは最大のひっかけ問題です。通常の「介護給付」は「元の市町村」が責任を持ちますが、介護予防ケアマネジメントは総合事業(第1号事業)に含まれるため、住所地特例適用者についても施設所在地の市町村が実施します。例外的なルールなので、試験に出やすい重要ポイントです。

5 要支援者は、対象である。
これは正解。介護予防ケアマネジメントの対象者は、①要支援1・2の認定者、②基本チェックリスト該当者(事業対象者)です。要支援者は当然対象となります。「要支援者=介護予防ケアマネジメントの対象」として基本事項として押さえましょう。

第28回 問題12

介護予防・日常生活支援総合事業の一般介護予防事業に含まれるものとして正しいものはどれか。2つ選べ。
1 権利擁護業務
2 介護予防把握事業
3 認知症総合支援事業
4 介護給付等費用適正化事業
5 地域リハビリテーション活動支援事業

介護予防・日常生活支援総合事業における一般介護予防事業は、総合事業の中で第1号被保険者全員を対象とした介護予防を推進する事業です。試験対策としては、包括的支援事業・任意事業の事業名と混同しやすいため、一般介護予防事業の5事業を丸ごと暗記するなどの理解と知識が必要です。

1 権利擁護業務
これは誤り。権利擁護業務は、包括支援センターが実施する業務の一つで、成年後見制度の利用促進や高齢者虐待への対応などを行います。この事業は、包括的支援事業に位置づけられており、一般介護予防事業には含まれません。「権利擁護業務=地域包括支援センターの役割」と覚えましょう。

2 介護予防把握事業
これは正解。介護予防把握事業は、介護予防・日常生活支援総合事業の一般介護予防事業に含まれます。この事業は、まだ支援につながっていないリスクの高い高齢者を見つけ出すための事業で、収集した情報や基本チェックリストを活用して、閉じこもりなど何らかの支援を必要とする高齢者を早期に把握し、介護予防活動へつなげます。

3 認知症総合支援事業
これは誤り。認知症総合支援事業は包括的支援事業の一つです。認知症初期集中支援チームの設置などが含まれる事業であり、一般介護予防事業とは全く別の分類です。「認知症総合支援事業=包括的支援事業」と区別して覚えましょう。

4 介護給付等費用適正化事業
これは誤り。介護給付等費用適正化事業は「任意事業」に分類されます。介護サービスの給付費が適切に使われているかを点検・審査する市町村の任意事業です。

5 地域リハビリテーション活動支援事業
これは正解。地域リハビリテーション活動支援事業は、一般介護予防事業の5事業の一つです。リハビリテーション専門職が介護予防の取り組みを地域で支援する事業で、通所・訪問・地域ケア会議などの場でリハビリ専門職が助言・指導を行います。「地域リハ=一般介護予防事業」とセットで押さえましょう。

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まずは人体から。

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