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【介護保険サービス】要介護認定&介護認定審査会

要介護認定 介護支援分野

ケアマネ試験に頻出の要介護認定について、しっかり学んでいきましょう。毎年3問は出題されます。

介護保険制度の利用の流れ

①利用者が要介護認定を受ける

利用者はまず市町村の窓口に申請して、要介護認定を受けなければなりません。第2号被保険者(40~64歳)は、要介護状態になって初めて介護保険被保険者証が交付されるため、申請時は被保険者証を持っていないことが一般的です。そのため、申請時には加入している医療保険の被保険者証を提示します。

要介護認定では介護の必要性を、介護が必要ない「自立」、「要支援1~2」、「要介護1~5」の8段階で判定されます。

まず市区町村の認定調査員による聞き取り調査が実施され、その調査結果と主治医の意見書をもとにコンピュータで一次判定され、市区町村が設置する「介護認定審査会」が医師意見書を踏まえて二次判定を行います。介護認定審査会は判定結果を市区町村に通知します。

カリスマくん
カリスマくん

障害支援区分認定も市区町村が担っていたね。認定調査員さんも市区町村の職員だけど、更新・区分変更申請の場合は市町村職員以外の人も担えるよ。

②ケアプランを作成する

居宅介護支援、介護予防支援などのサービスでケアプランを作成してもらいます。

③ケアプランに沿ったサービスの提供事業者を選択する

介護保険制度は措置制度ではなく契約制度ですので、自分で事業者を選択します。

④サービス提供事業者と利用契約を交わし、サービスを受ける

利用契約書や重要事項説明書で利用契約を交わします。

⑤サービス提供事業者が介護報酬の請求を行う

サービスを提供した事業者は、国民健康保険団体連合会(国保連)に対して介護報酬の請求を行います。

国保連は市町村に変わって介護報酬の審査支払業務を行っています。

<介護報酬>
・3年ごとに改定
・厚生労働大臣が社会保障審議会の意見を聴いて決定

要介護認定

要介護認定は、介護が必要ない「自立」、要支援1~2、要介護1~5の8段階で判定されます。

要介護認定は、市区町村の認定調査員による訪問調査と主治医の意見書をもとにしたコンピュータによる一次判定のあと、市町村が設置する「介護認定審査会」が二次判定を行います。

カリスマくん
カリスマくん

障害支援区分認定も市町村だね。介護認定審査会と名称の似ている介護保険審査会」は、不服申立てをする都道府県の機関だったね。

一次判定と二次判定

コンピュータによる一次判定を行うための全国一律の基準として、心身の状況に関する62項目と、過去14日間に受けた特別な医療に関する12項目の、合計74項目の基本調査があります。この基本調査の内容は、座位保持や整髪など、「心身の状態」を客観的に問う内容で、個人的な事情や環境などについては調査項目に含まれていません。

一次判定は、その方の認定調査の結果を基に、約3,500人に対し行った「1分間タイムスタディ・データ」から推計します。一次判定のコンピュータシステムは、認定調査の項目等ごとに選択肢を設け、調査結果に従ってそれぞれの高齢者を分類し、1分間タイムスタディの中からその心身の状況が最も近い高齢者のデータを探しだして、そのデータから1日あたりの要介護認定等基準時間を推計するシステムです。推計は、5分野(直接生活介助、間接生活介助、BPSD関連行為、機能訓練関連行為、医療関連行為)について、要介護認定等基準時間を算出し、その時間と認知症加算の合計を基に要支援1~要介護5に判定されます。

カリスマくん
カリスマくん

つまり、要介護認定等基準時間は「1分間タイムスタディ」に基づく統計データをもとにコンピュータで算出されるもので、実際の介護力や環境等に関わらず全国一律的な基準で客観的な指標となるものってこと。要介護認定等基準時間には、同居の家族などは考慮されず、 本人の身体能力や認知機能など74項目の「心身の状態」のみに基づいて算出されるんだ。

コンピュータによる一次判定は介護に要する時間の目安であり、一次判定の結果にかかわらず全ての申請者に対して二次判定は行われます。一次判定の結果をもとに介護認定審査会が主治医意見書をもとに総合的に判断して最終的な要介護状態区分を判定します。

第2号被保険者(40~64歳)が介護認定を受けるには要介護状態の原因が16種類の「特定疾病」に該当することが条件であるため、二次判定では特定疾病によるものかどうかが審査されます。

主治医意見書

要介護認定における主治医意見書は、申請者のかかりつけ医等が作成する重要な書類で、申請者の心身の状態を医療的観点から記載するものです。申請時に主治医がいない場合、市町村が主治医意見書を作成する医師を指定します。

こちらの書式にあるように、以下のような構成になっています。

1.傷病に関する意見
(1)診断名
(2)症状としての安定性
(3)生活機能低下の直接の原因となっている傷病または特定疾病の経過及び投薬内容を含む治療内容
2.特別な医療 
3.心身の状態に関する意見
(1)日常生活の自立度等について
(2)認知症の中核症状(認知症以外の疾患で同様の症状を認める場合を含む)
 ・短期記憶
 ・日常の意思決定を行うための認知能力
 ・自分の意思の伝達能力 
(3)認知症の行動・心理症状BPSD
(4)その他の精神・神経症状
(5)身体の状態
4.生活機能とサービスに関する意見
(1)移動
(2)栄養・食生活
(3)現在あるかまたは今後発生の可能性の高い状態とその対処方針
(4)サービス利用による生活機能の維持・改善の見通し
(5)医学的管理の必要性
(6)サービス提供時における医学的観点からの留意事項
(7)感染症の有無
5.特記すべき事項
カリスマくん
カリスマくん

特記事項は文章で書かれているから、コンピュータの一次判定には使われず、二次判定で考慮されるよ。

医師が記入した主治医意見書は、いったん市町村でとりまとめ、介護認定審査会に送付されます。介護認定審査会はこの意見書と、コンピュータによる一次判定の結果をもとに総合的に判断して最終的な要介護状態区分を判定します。

被保険者が申請書に主治医意見書を添付するのではなく、申請書に主治医の氏名と医療機関名を記載することで市町村が主治医に対して意見書の作成を直接依頼する仕組みになっています。また、主治医意見書の作成料も原則として保険者の負担となっています。

介護認定審査会

市町村に設置される介護認定審査会は、要介護認定の審査判定を行います。審査判定の基準は厚生労働省が定めた全国一律の判定基準に沿って行われ、必要なときは主治医、本人、家族の意見を聴くことができます。複数の市町村で共同設置することもできます。

委員は、要介護者等の保健、医療又は福祉に関する学識経験を有する者のうちから、市町村長が任命します。委員の定数は、政令で定める基準に従い条例で定める数が任命されます。

介護認定審査会の委員は職務上知り得た秘密を漏らしてはならないと定められ、厳格な守秘義務が課せられています。これは個人情報の保護に関わる情報を扱うため、退職後であっても、知り得た情報を漏らすことは禁じられています。

カリスマくん
カリスマくん

つまり、医師、看護師、社会福祉士などの専門職が委員として任命されるんだね。要介護認定の審査判定をするのは介護認定審査会だけど、最終決定を行うのは市町村だよ。

介護認定審査会は、被保険者の要介護状態について審査した結果を市町村へ通知する際、要介護状態の軽減又は悪化の防止のために必要な療養について意見を付することができるとされています。具体的には、リハビリの必要性やサービス利用に関する注意点など、要介護状態の維持・改善に向けた提案を行います。

新規認定と更新認定

要介護認定の認定調査は、新規認定の場合は市町村の調査員が担当することとなっていますが、都道府県から指定を受けた指定市町村事務受託法人に委託することもできます。申請者が遠隔地に居住する場合には、その居住地の市町村に認定調査を嘱託することができます。

カリスマくん
カリスマくん

認定調査は申請者と面接して行わなければならないから、遠隔地に住んでいる人は、その居住地の市町村の認定調査が受けられるようになってるんだね。

更新認定の調査は、指定居宅介護支援事業者や介護保険施設、地域密着型介護老人福祉施設などに委託することができ、所属する介護支援専門員が調査を行うことができます。更新認定の有効期間は原則として12か月間と定められていますが、市町村の判断により状態が安定している場合は、初回更新では最大36か月、2回目以降の更新は最大48か月まで設定可能(2021年4月改正)で、逆に状態が変化しやすい場合は3か月まで短縮するなど柔軟な対応が可能となっています。更新認定は有効期間満了の日の60日前から申請でき、被保険者本人や家族のほか、地域包括支援センター、居宅介護支援事業者、介護保険施設の介護支援専門員などが申請を代行して行うことができます。

新規認定更新認定申請代行
市町村職員〇(原則)
指定市町村事務受託法人
地域包括支援センター
指定居宅介護支援事業者
地域密着型介護老人福祉施設
介護保険施設
成年後見人
民生委員
社会保険労務士
介護支援専門員
カリスマくん
カリスマくん

更新認定と申請代行の7つずつ、しっかり覚えてね。申請代行には、新規認定、更新認定、区分変更認定も含まれるよ。

有効期間(原則)設定可能期間
新規認定6か月3か月~12か月
更新認定12か月3か月~36か月(前回の区分と同じなら最長48か月)
区分変更認定6か月3か月~12か月

また、要介護認定により要介護度が決定した場合、申請日に遡って効力が発生します。更新認定の効力は、前認定期間の満了の翌日から発生します。

要介護認定

こういった専門的判定は普通は都道府県が行うのですが、介護保険サービスも障害福祉サービスも主体は市町村なので、このようになっています。

基本チェックリスト

介護予防・日常生活支援総合事業における基本チェックリストは、65歳以上の高齢者自身が心身の状態を確認し、「介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)」のサービスが必要かどうかを判定するための質問ツールです。このチェックリストを利用することで、要介護認定を受けなくても、一定の基準に該当すれば市区町村が実施する訪問型・通所型サービスを利用できるようになります。

基本チェックリストには25個の質問があり回答する事で、以下の7つのリスクを客観的に把握する事ができ、生活機能の低下について早期に発見することができます。

<基本チェックリスト>
1)生活機能:日常生活に支障がないか(質問1~5)
2)運動機能:転倒の不安や歩行能力の低下はないか(質問6~10)
3)栄養状態:体重減少など栄養不足の兆候はないか(質問11、12)
4)口腔機能:飲み込みにくさや口の渇きはないか(質問13~15)
5)閉じこもり:外出頻度が減っていないか(質問16~17)
6)認知症:物忘れなどが気にならないか(質問18~20)
7)うつ:気力の低下や不安を感じていない(質問21~25)

No質問
1バスや電車で1人で外出していますかはいいいえ
2日用品の買い物をしていますかはいいいえ
3預貯金の出し入れをしていますかはいいいえ
4友人の家を訪ねていますかはいいいえ
5家族や友人の相談にのっていますかはいいいえ
6階段を手すりや壁をつたわらずに昇っていますかはいいいえ
7椅子に座った状態から何もつかまらずにたちあがっていますかはいいいえ
815 分くらい続けて歩いていますかはいいいえ
9この 1 年間に転んだことがありますかはいいいえ
10転倒に対する不安は大きいですかはいいいえ
116 ヵ月間で 2~3kg 以上の体重減少がありましたかはいいいえ
12身長 cm 体重 kg(BMI= )(注)
13半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたかはいいいえ
14お茶や汁物等でむせることがありますかはいいいえ
15口の渇きが気になりますかはいいいえ
16週に1回以上は外出していますかはいいいえ
17昨年と比べて外出の回数が減っていますかはいいいえ
18周りの人から「いつも同じことを聞く」などの物忘れがあるといわれますかはいいいえ
19自分で電話番号を調べて、電話をかけることをしていますかはいいいえ
20今日が何月何日かわからない時がありますかはいいいえ
21(ここ2週間)毎日の生活に充実感がないはいいいえ
22(ここ2週間)これまで楽しんでやれていたことが楽しめなくなったはいいいえ
23(ここ2週間)以前は楽にできていたことが今ではおっくうに感じられるはいいいえ
24(ここ2週間)自分が役に立つ人間だと思えないはいいいえ
25(ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがするはいいいえ
(注)BMI(=体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m))が 18.5 未満の場合に該当とする。

要介護認定の取消し

市町村は要介護者が要介護状態等に該当しなくなった場合(非該当など)に、一度決定した要介護認定(要支援認定)結果を取消すことができるとされています。

また、職権による要介護状態区分の変更認定を行うための市町村による調査(有効期間内に行う再調査など)に応じない場合は、認定の取消し事由に該当します。

カリスマくん
カリスマくん

ちなみに介護保険料を滞納してても、要介護認定は受けられるからね。安心して。

過去問

第23回 問題17

被保険者の要介護認定を市町村が取り消すことができる場合として正しいものはどれか。2つ選べ。
1 正当な理由なしに、介護給付等対象サービスの利用に関する指示に従わないことにより、要介護状態の程度を増進させたとき。
2 要介護者に該当しなくなったと認めるとき。
3 正当な理由なしに、市町村による文書の提出の求めに応じないとき。
4 災害などの特別の事情がある場合を除き、1年間介護保険料を納付しないとき。
5 正当な理由なしに、職権による要介護状態区分の変更認定を行うための市町村による調査に応じないとき。

1 正当な理由なしに、介護給付等対象サービスの利用に関する指示に従わないことにより、要介護状態の程度を増進させたとき。
これは誤り。介護サービスの利用に関する指示に従わず、要介護状態を悪化させた場合は、保険給付の制限事項に該当しますが、認定の取消し事由には該当しません。

2 要介護者に該当しなくなったと認めるとき。
これは正解。前述の第31条の規定により、市町村は要介護者が要介護状態等に該当しなくなった場合(非該当など)に、一度決定した要介護認定(要支援認定)結果を取り消すことができるとされています。

3 正当な理由なしに、市町村による文書の提出の求めに応じないとき。
これは誤り。文書の提出の求めに応じない場合、市町村は給付の一時的な差し止めや給付を制限することはありますが、認定結果の取消事由には該当しません。

4 災害などの特別の事情がある場合を除き、1年間介護保険料を納付しないとき。
これは誤り。介護保険料を1年間滞納した場合、給付の制限(償還払いへの変更など)の対象となりますが、要介護認定の取り消し事由には該当しません。取消事由については、具体的な事例を用いて覚えると良いでしょう。

5 正当な理由なしに、職権による要介護状態区分の変更認定を行うための市町村による調査に応じないとき。
これは正解。職権による要介護状態区分の変更認定を行うための市町村による調査(有効期間内に行う再調査など)に応じない場合は、認定の取り消し事由に該当します。

第23回 問題18

介護認定審査会について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 審査及び判定の結果を申請者に通知する。
2 委員は、要介護者等の保健、医療又は福祉に関する学識経験を有する者のうちから任命される。
3 要介護認定の有効期間を定める。
4 必要があると認めるときは、主治の医師の意見を聴くことができる。
5 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。

要介護認定の最終決定を行うのは市町村ですが、その審査や判定を行うのが市町村に設置される「介護認定審査会」です。試験では、委員の資格要件や守秘義務、権限など基本的な事項を問われることが多いので、これらの内容を整理して理解する必要があります。

1 審査及び判定の結果を申請者に通知する。
これは誤り。審査及び判定の結果を申請者に通知するのは審査会ではなく、市町村の役割です。審査会はあくまでも審査・判定を行う機関で、最終的に決定するのは市町村の役割なので間違わないように注意しましょう。

2 委員は、要介護者等の保健、医療又は福祉に関する学識経験を有する者のうちから任命される。
これは正解。介護保険法第15条において「委員は、要介護者等の保健、医療又は福祉に関する学識経験を有する者のうちから、市町村長(特別区にあっては、区長。以下同じ。)が任命する」とされており、医師・看護師・社会福祉士などの専門職が委員として任命されます。

3 要介護認定の有効期間を定める。
これは誤り。要介護認定の有効期間を定めるのは市町村であり、介護認定審査会の役割ではありません。審査会の役割は要介護状態区分の審査・判定、および必要な療養に関する事項や有効期間の変更について市町村に意見を述べることであり、有効期間そのものを決定する権限はありません。

4 必要があると認めるときは、主治の医師の意見を聴くことができる。
これは正解。介護保険法第27条において「認定審査会は、審査及び判定をするに当たって必要があると認めるときは、主治の医師その他の関係者の意見を聴くことができる」とされています。

5 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。
これは正解。介護保険法第28条において、介護認定審査会の委員は職務上知り得た秘密を漏らしてはならないと定められ、厳格な守秘義務が課せられています。これは個人情報の保護に関わる情報を扱うため、退職後であっても、知り得た情報を漏らすことは禁じられています。

第23回 問題19

要介護認定に係る主治医意見書について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 主治医意見書の項目には、社会生活への適応が含まれる。
2 主治医意見書の項目には、認知症の中核症状が含まれる。
3 主治医意見書の項目には、サービス利用による生活機能の維持・改善の見通しが含まれる。
4 介護認定審査会に通知される。
5 要介護認定を受けようとする被保険者は、申請書に添付しなければならない。

要介護認定における主治医意見書は、申請者のかかりつけ医等が作成する重要な書類で、申請者の心身の状態を医療的観点から記載するものです。試験では意見書の必要項目や手続き、要介護認定との関係など、具体的な内容が問われることが多いので、申請方法と合わせて覚えましょう。

1 主治医意見書の項目には、社会生活への適応が含まれる。
これは誤り。「社会生活への適応」は主治医意見書ではなく、認定調査時に調査員が確認する項目の一つです。主治医意見書は基本的には医学的な観点から記載するもので、「社会生活への適応」などの生活場面における状況は認定調査員が自宅を訪問して聞き取る事項です。

2 主治医意見書の項目には、認知症の中核症状が含まれる。
これは正解。主治医意見書の「3心身の状態に関する意見」のなかに「認知症の中核症状」及び「認知症の行動・心理症状(BPSD)」という項目があり、短期記憶や意思決定能力、意思の伝達能力などを記載します。

3 主治医意見書の項目には、サービス利用による生活機能の維持・改善の見通しが含まれる。
これは正解。主治医意見書の「4生活機能とサービスに関する意見」の項目には「サービス利用による生活機能の維持・改善の見通し」が含まれています。これは対象者が、実際にサービスを利用する際に介護状態の改善が見込めるかどうかを記載するもので、介護支援専門員はこれらの医学的観点にも着目し、ケアプランの立案などにより要介護状態の改善を図ることが求められます。

4 介護認定審査会に通知される。
これは正解。医師が記入した主治医意見書は、いったん市町村でとりまとめ、介護認定審査会に送付されます。介護認定審査会はこの意見書と、コンピュータによる一次判定の結果をもとに総合的に判断して最終的な要介護状態区分を判定します。

5 要介護認定を受けようとする被保険者は、申請書に添付しなければならない。
これは誤り。被保険者は申請書に主治医意見書を添付するのではなく、申請書に主治医の氏名と医療機関名を記載するだけでよく、市町村が申請を受けた後、主治医に対して意見書の作成を直接依頼する仕組みになっています。また、主治医意見書の作成料も原則として保険者の負担となっています。

第24回 問題16

要介護認定の認定調査について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 認定調査は、介護保険法に基づき都道府県に委託することができる。
2 新規認定の調査は、市町村の担当職員が行う。
3 更新認定の調査は、介護支援専門員に委託することができる。
4 被保険者が正当な理由なく認定調査に応じない場合には、市町村は申請を却下することができる。
5 要介護認定の申請後、認定調査の前に受けた介護サービスは、保険給付の対象にならない。

要介護認定における認定調査は、市町村の認定調査員が行うほか、委託を受けた居宅介護支援事業所の介護支援専門員でも行うことができます。ただし、新規認定の場合は市町村の調査員が担当することとなっています。また、要介護認定により要介護度が決定した場合、申請日に遡って効力が発生することや、被保険者が正当な理由なく認定調査に応じない場合は申請が却下されることも覚えておきましょう。

1 認定調査は、介護保険法に基づき都道府県に委託することができる。
これは誤り。認定調査は都道府県に委託することはできません。新規認定の調査は原則として市町村が行い、指定市町村事務受託法人への委託は認められていますが、都道府県への委託は介護保険法上規定されていません。

2 新規認定の調査は、市町村の担当職員が行う。
これは正解。冒頭の解説の通り。新規認定の調査は、原則として市町村の担当職員(または指定市町村事務受託法人)が行うことと定められており、初めての認定であるため公平性・中立性を確保する観点から保険者が責任をもつという仕組みなっています。

3 更新認定の調査は、介護支援専門員に委託することができる。
これは正解。更新認定の調査は、指定居宅介護支援事業者や介護保険施設、地域密着型介護老人福祉施設などに委託することができ、所属する介護支援専門員が調査を行うことができます。新規申請と更新申請では委託の範囲が変わることを覚えておきましょう。

4 被保険者が正当な理由なく認定調査に応じない場合には、市町村は申請を却下することができる。
これは正解。介護保険法第27条第10項に「市町村は、被保険者が正当な理由なしに、調査に応じないとき、又は診断命令に従わないときは申請を却下することができる」とされています。

5 要介護認定の申請後、認定調査の前に受けた介護サービスは、保険給付の対象にならない。
これは誤り。要介護認定の申請を行ったあと介護サービスを利用し、その後に要介護認定の結果が要介護等であった場合は、申請日に遡って効力が発生します(遡及適用)。その際、介護支援専門員は要介護認定の見込みで「暫定プラン」を策定します。また、認定前にサービスを受けた場合は一時的に全額自己負担となりますが、認定後に自己負担分(1割等)を除いた給付相当額が償還払いで支給される仕組みとなっています。

第24回 問題17

要介護認定の更新認定について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 更新認定の申請ができるのは、原則として、有効期間満了の日の30日前からである。
2 被保険者は、地域包括支援センターに更新認定の申請手続きを代わって行わせることができる。
3 更新認定の調査は、介護保険施設に委託できない。
4 更新認定の有効期間は、原則として、12月間である。
5 更新認定の効力は、更新のための認定調査を受けた日から生じる。

要介護認定における更新認定については、新規申請と異なるルールが適用されている部分があり、申請の時期や有効期間、効力の発生日、委託先の範囲など、細かい規定を理解する必要があります。新規申請との違いを整理して、間違わないようにポイントを押さえましょう。

1 更新認定の申請ができるのは、原則として、有効期間満了の日の30日前からである。
これは誤り。更新認定の申請ができるのは、原則として、有効期間満了の日の60日前からと決まっています。これは、要介護認定の有効期間が切れる前に新しい認定結果が出るように配慮されており、有効期間が途切れないよう設計されています。

2 被保険者は、地域包括支援センターに更新認定の申請手続きを代わって行わせることができる。
これは正解。被保険者は更新認定の申請手続きを、地域包括支援センターに代行させることができます。申請は、被保険者本人や家族のほか、地域包括支援センター、居宅介護支援事業者、介護保険施設の介護支援専門員などが代行して行うことができます。

3 更新認定の調査は、介護保険施設に委託できない。
これは誤り。更新認定の調査は、市町村から指定居宅介護支援事業者や介護保険施設等にも委託することができます。

4 更新認定の有効期間は、原則として、12月間である。
これは正解。更新認定の有効期間は原則として12か月間と定められています。ただし、市町村の判断により状態が安定している場合は、初回更新では最大36か月、2回目以降の更新は最大48か月まで設定可能(2021年4月改正)で、逆に状態が変化しやすい場合は3か月まで短縮するなど柔軟な対応が可能となっています。

5 更新認定の効力は、更新のための認定調査を受けた日から生じる。
これは誤り。更新認定の効力は認定調査を受けた日からではなく、前認定期間の満了の翌日から発生します。

第24回 問題18

要介護認定について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 一次判定は市町村が行い、二次判定は都道府県が行う。
2 介護認定審査会は、都道府県が定める基準に従い、審査判定を行う。
3 一次判定で非該当となった者についても、二次判定を行う。
4 第2号被保険者の二次判定では、要介護状態の原因である身体上又は精神上の障害が特定疾病によって生じたものかどうかも審査する。
5 介護認定審査会は、被保険者の要介護状態の軽減又は悪化の防止のために必要な療養について、市町村に意見を述べることができる。

要介護認定における申請から審査・判定におけるプロセスを問う問題は頻出であるため、一次判定と二次判定の違いや介護認定審査会の設置など、基本的なルールや規定を理解する必要があります。また、第1号被保険者と第2号被保険者の申請違いなど、整理して覚えることが大切です。

1 一次判定は市町村が行い、二次判定は都道府県が行う。
これは誤り。一次判定では認定調査の内容からコンピュータにより介護に要する時間が自動的に算出されます。その結果と主治医意見書の内容を確認し介護認定審査会で要介護度を決定します(二次判定)。一次判定は市町村が行い、二次判定は市町村に設置された介護認定審査会が行うものであり、都道府県は要介護認定の審査判定に関与しません。

2 介護認定審査会は、都道府県が定める基準に従い、審査判定を行う。
これは誤り。介護認定審査会は市町村に設置されますが、審査判定の基準は厚生労働省が定めた全国一律の判定基準に沿って行われるため、都道府県が行うことはありません。

3 一次判定で非該当となった者についても、二次判定を行う。
これは正解。一次判定は介護に要する時間の目安であり、判定結果にかかわらず全ての申請者に対して二次判定は行われます。

4 第2号被保険者の二次判定では、要介護状態の原因である身体上又は精神上の障害が特定疾病によって生じたものかどうかも審査する。
これは正解。第2号被保険者(40~64歳)が介護認定を受けるには要介護状態の原因が16種類の「特定疾病」に該当することが条件であるため、二次判定では特定疾病によるものかどうかが審査されます。

5 介護認定審査会は、被保険者の要介護状態の軽減又は悪化の防止のために必要な療養について、市町村に意見を述べることができる。
これは正解。介護認定審査会は、被保険者の要介護状態について審査した結果を市町村へ通知する際、要介護状態の軽減又は悪化の防止のために必要な療養について意見を付することができるとされています。具体的には、リハビリの必要性やサービス利用に関する注意点など、要介護状態の維持・改善に向けた提案を行います。

第25回 問題8

要介護認定の仕組みについて正しいものはどれか。3つ選べ。
1 介護保険の被保険者証が交付されていない第2号被保険者が申請するときは、医療保険被保険者証等を提示する。
2 市町村は新規認定の調査について、指定市町村事務受託法人に委託することができる。
3 主治医がいない場合には、介護認定審査会が指定する医師が主治医意見書を作成する。
4 要介護者が他市町村に所在する介護老人福祉施設に入所する場合には、その施設所在地の市町村の認定を改めて受ける必要はない。
5 介護保険料を滞納している者は、認定を受けることができない。

要介護認定は、介護保険サービスを利用するために必要な手続きで、申請→認定調査→主治医意見書→介護認定審査会という流れを経て最終は市町村から交付されます。要介護認定の流れや細かいルールを理解することで介護保険制度のプロセスを理解する必要があります。また、住所地特例や保険料の滞納による利用制限などの特例制度についても問われるため整理して覚えるようにしましょう。

1 介護保険の被保険者証が交付されていない第2号被保険者が申請するときは、医療保険被保険者証等を提示する。
これは正解。第2号被保険者(40~64歳)は、要介護状態になって初めて介護保険被保険者証が交付されるため、申請時は被保険者証を持っていないことが一般的です。そのため、申請時には加入している医療保険の被保険者証を提示しなければなりません。

2 市町村は新規認定の調査について、指定市町村事務受託法人に委託することができる。
これは正解。新規認定の調査は原則として市町村が行うと規定されていますが、事務処理の負担軽減等のため、都道府県から指定を受けた指定市町村事務受託法人に委託することができるとされています。なお、更新認定の調査であれば、居宅介護支援事業所などに委託可能ですが、新規申請との委託先の違いに注意しましょう。

3 主治医がいない場合には、介護認定審査会が指定する医師が主治医意見書を作成する。
これは誤り。申請時に主治医がいない場合、主治医意見書を作成する医師を指定するのは市町村であり、介護認定審査会が指定するのではありません。審査会はあくまで審査・判定を行う機関であるため、医師を指定する権限はありません。

4 要介護者が他市町村に所在する介護老人福祉施設に入所する場合には、その施設所在地の市町村の認定を改めて受ける必要はない。
これは正解。他の市町村に所在する介護老人福祉施設に入所する場合、その施設所在地の市町村の認定を改めて受ける必要はなく、入所前の市町村が保険者となる「住所地特例制度」が適用されます。住所地特例制度が適用される施設は、介護保険3施設(特養・老健・介護医療院)のほか、有料老人ホーム、ケアハウス(軽費老人ホーム)、養護老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)が対象となります。なお、グループホームなどは対象外であるため注意が必要です。

5 介護保険料を滞納している者は、認定を受けることができない。
これは誤り。介護保険料を滞納している場合でも、申請や要介護認定を受ける権利が失われることはありません。ただし、保険料の滞納が続くと給付の差し止めや給付額の減額などのペナルティを受ける事となります。

第25回 問題16

要介護認定に係る主治医意見書における「認知症の中核症状」の項目として正しいものはどれか。2つ選べ。
1 自分の意思の伝達能力
2 徘徊
3 幻視・幻聴
4 短期記憶
5 妄想

主治医意見書には「認知症の中核症状」と「認知症の行動・心理症状(BPSD)」の項目が分かれて記載されます。中核症状は認知症そのものから直接生じる症状、BPSDは二次的に現れる症状です。この2つを正確に区別できるかが問われています。

1 自分の意思の伝達能力
これは正解。主治医意見書の3(2)に「自分の意思の伝達能力」という項目があり、意思の伝達能力がどの程度可能かについて、認知症の中核症状として判断し記載する項目です。ここでいう認知症の中核症状とは、脳の器質的異常から生じる機能障害などをいい、コミュニケーション能力の障害として本質的な症状に位置付けられています。

2 徘徊
これは誤り。徘徊は中核症状ではなく、認知症の行動・心理症状(BPSD)に該当します。これは中核症状の進行による見当識障害や記憶障害による症状で、「出口がわからない」「目的を忘れた」といった認知力の低下の結果起こる症状とされています。

3 幻視・幻聴
これは誤り。幻視・幻聴は中核症状ではなく「行動・心理症状(BPSD)」に分類される症状です。これは脳の器質的な障害に直接起因するものではなく、脳の機能障害により心理状態や環境等が加わって起こる症状です。また、BPSDは「周辺症状」と日本語では訳していましたが、現在は「行動・心理症状」と表現されます。

4 短期記憶
これは正解。短期記憶の障害については、3(2)「短期記憶」の項目があり「問題あり・なし」で区別されます。短期記憶は認知症の判断をする際に、最も代表的で重要な中核症状として扱われています。

5 妄想
これは誤り。妄想(物とられ妄想など)は「行動・心理症状(BPSD)」に分類されます。妄想は脳機能の低下による二次的な症状であると判断されるため、中核症状には含まれていません。

第25回 問題18

要介護認定について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 要介護認定等基準時間は、実際の介護時間とは異なる。
2 要介護認定等基準時間は、同居家族の有無によって異なる。
3 要介護認定等基準時間の算出根拠は、1分間タイムスタディである。
4 指定居宅介護支援事業者は、新規認定の調査を行える。
5 認定調査票の特記事項は、一次判定で使用する。

「要介護認定等基準時間」とは、認定調査74項目の結果をコンピュータが行う一次判定のロジック(1分間タイムスタディ)による算出方法で決定される時間の事です。また、認定の公平性を保つため同居家族の有無は考慮されていないということも重要なポイントです。これらの要介護認定の仕組みを理解する事が得点源に繋がります。

1 要介護認定等基準時間は、実際の介護時間とは異なる。
これは正解。要介護認定等基準時間は、実際に行われた介護の時間を計測するものではなく、統計データをもとにコンピュータにより算出することで決まります。これは、実際の介護力や環境等に関わらず、全国一律的な基準で行われ、客観的な指標となるものです。

2 要介護認定等基準時間は、同居家族の有無によって異なる。
これは誤り。要介護認定等基準時間には、同居の家族の有無については一切考慮されず、 本人の身体能力や認知機能など「心身の状態」のみに基づいて算出されます。

3 要介護認定等基準時間の算出根拠は、1分間タイムスタディである。
これは正解。要介護認定等基準時間は、多数の高齢者の介護状態を統計的に調査し、得られたデータから「1分間タイムスタディ」と呼ばれるロジックが構成されています。このロジックを使って一次判定がコンピュータによって行われるため、客観的な判定ができる仕組みとなっています。

4 指定居宅介護支援事業者は、新規認定の調査を行える。
これは誤り。新規の認定調査は、指定居宅介護支援事業所に委託できず、原則として市町村もしくは、委託を受けた「指定市町村事務受託法人」が実施できるとされています。また、指定居宅介護支援事業所に認定調査を委託できる場合は、更新認定と区分変更認定に限ります。

5 認定調査票の特記事項は、一次判定で使用する。
これは誤り。認定調査における「特記事項」とは、認定調査時に調査員が聞き取る内容のうち、74項目についての調査員の判断理由などが記載されています。これは全て記述式であるため、コンピュータによる一次判定のデータとして使用できません。その後の介護認定審査会において、一次判定の補足や修正のための勘案事項として利用されます。

第26回 問題18

要介護認定の申請について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 被保険者は、介護認定審査会に申請しなければならない。
2 地域包括支援センターは、申請に関する手続を代行することができる。
3 介護保険施設は、入所者の更新認定の申請に限って代行することができる。
4 要介護状態区分の変更申請には、医師の診断書を添付しなければならない。
5 更新認定の申請は、有効期間満了の日の60日前から行うことができる。

要介護認定の申請手続きは、被保険者が所在する市町村の窓口から申請を行うことができ、本人や家族以外に、指定居宅介護支援事業所の介護支援専門員や、介護保険施設、地域包括支援センターなどが、代理で申請を行うことができます。また、申請を受け付けた市町村が直接医療機関に対し主治医意見書の作成を依頼するなど、認定調査の手続きの流れや役割などを覚えるようにしましょう。

1 被保険者は、介護認定審査会に申請しなければならない。
これは誤り。要介護認定の申請窓口は、居住する市町村の介護保険窓口で申請を行います。介護認定審査会は、申請時の手続きや、交付の際の事務手続きなどは一切担当せず、あくまで要介護認定に関わる審査・判定を行う独立した機関になります。

2 地域包括支援センターは、申請に関する手続を代行することができる。
これは正解。地域包括支援センターは、申請に関する手続を代行することができるとされています。特に地域包括支援センターでは、要介護認定を受けていない高齢者からの相談も多い為、介護を必要とする高齢者に、適切な介護サービスが利用できるよう支援を行う役割があります。他にも、居宅介護支援事業者、介護保険施設なども代行や代理申請が認められています。

3 介護保険施設は、入所者の更新認定の申請に限って代行することができる。
これは誤り。介護保険施設は、入所者の申請代行について、更新認定に限らず新規認定や区分変更認定も代行することができます。「更新認定に限る」という制限はなく、幅広く代行が認められている点を押さえましょう。

4 要介護状態区分の変更申請には、医師の診断書を添付しなければならない。
これは誤り。「要介護状態区分の変更申請には、医師の診断書を添付しなければならない」とする規定はありません。これは、通常の要介護認定の申請手続きと同じで、窓口で申請を行った後、市町村から直接医療機関へ主治医意見書が依頼されるため、事前に準備する必要はありません。

5 更新認定の申請は、有効期間満了の日の60日前から行うことができる。
これは正解。更新認定の申請は、有効期間満了日の60日前から行うことができます。これは要介護認定の有効期間が途中で途切れないように手続きの期間を定めているもので、「2か月前」ではなく「60日前」であることに注意しましょう。

第26回 問題19

要介護認定について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 認定調査は申請者と面接して行わなければならないと、介護保険法に規定されている。
2 申請者が遠隔地に居住する場合には、認定調査を他の市町村に嘱託することができる。
3 新規認定の調査は、指定市町村事務受託法人に委託することができない。
4 一次判定は、認定調査票の基本調査の結果及び特記事項と主治医意見書に基づいて行う。
5 審査及び判定の基準は、市町村が定める。

要介護認定における認定調査は、全国一律の調査74項目に基づき、市町村の職員が調査を行うもので、原則として面接調査で行うとされています。この認定調査は市町村が行うものですが、新規申請であれば指定市町村事務受託法人に、更新認定や区分変更認定であれば、指定居宅介護支援事業所や介護保険施設等に委託できるとされています。これらの認定調査の仕組みについても理解する必要があります。

1 認定調査は申請者と面接して行わなければならないと、介護保険法に規定されている。
これは正解。介護保険法第27条第2項において「市町村は、当該申請に係る被保険者に当該職員を面接させ、その心身の状況、その置かれている環境その他厚生労働省令で定める事項について調査をさせるものとする」とされています。原則として電話や書面のみの調査は認められていません。

2 申請者が遠隔地に居住する場合には、認定調査を他の市町村に嘱託することができる。
これは正解。申請者が遠隔地に居住する場合には、その居住地の市町村に認定調査を嘱託することができます。認定調査は原則として面接で行う必要があるため、遠隔地に居住する被保険者に対しては、当該市町村に対し認定調査を嘱託することができるとされています。

3 新規認定の調査は、指定市町村事務受託法人に委託することができない。
これは誤り。新規認定の調査は、市町村もしくは指定市町村事務受託法人に委託することができるとされています。一方、指定居宅介護支援事業所や介護保険施設、地域包括支援センターなどは、新規申請時の調査を行うことができず、更新認定や区分変更認定などに限られます。

4 一次判定は、認定調査票の基本調査の結果及び特記事項と主治医意見書に基づいて行う。
これは誤り。一次判定は、認定調査票の基本調査(74項目)の内容と主治医意見書のうち一次判定に用いられる一部の項目に基づいて行われます。特記事項は認定審査会での二次判定に利用されます。

5 審査及び判定の基準は、市町村が定める。
これは誤り。認定審査会で行われる審査及び判定は、国(厚生労働大臣)が定める一律的な基準に基づいて行われます。これはそれぞれの市町村や都道府県が実施することで、地域によって認定結果に格差が生じることがないよう、全国一律の基準として国が定めています。

第27回 問題17

要介護認定の認定調査票(基本調査)に含まれる項目として正しいものはどれか。3つ選べ。
1 座位保持
2 整髪
3 預貯金の額
4 学歴
5 買い物

要介護認定に用いられる認定調査票(基本調査)の内容を問われた問題ですが、基本的には「心身の状態」を客観的に問われることが基本であり、その他の個人的な事情や環境などについては調査項目に含まれていません。試験対策としては、全ての調査項目を記憶する必要はありませんが、「心身の状態」を問われる内容であることを理解しておきましょう。

1 座位保持
これは正解。座位保持とは椅子やベッドに端座位になった状態で、一定時間、体勢を保つことができるか、を問われる項目で、認定調査票に含まれます。

2 整髪
これは正解。整髪は、上肢の動作や手先の機能などにより、自分で整えることができるかを評価する項目であり、認定調査票に含まれます。

3 預貯金の額
これは誤り。認定調査の内容は前述の通り「心身の状態」を問われる内容であるため、預貯金の額は直接的に心身の状態に関わるものではないため、調査項目には含まれていません。

4 学歴
これは誤り。学歴についても心身の状態に直接関係しないため、調査項目に含まれていません。

5 買い物
これは正解。買い物は、日常生活における応用的動作(IADL)として、判断力や認知機能を評価する項目であり、認定調査票に含まれます。

第27回 問題18

要介護認定の一次判定について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 要介護認定等基準時間は、1日当たりの時間として推計される。
2 要介護認定等基準時間は、実際に居宅等で行われている介護時間そのものである。
3 全国共通の基準に基づき行われる。
4 都道府県が行わなければならない。
5 一次判定の結果は、申請した被保険者に対し通知されなければならない。

要介護認定における一次判定については、保険者である市町村によって行われますが、地域によって格差が生じることがないよう全国一律の基準でコンピュータによって自動的に算出されます。一次判定では要介護認定等基準時間が算出され、1日当たりの介護にかかる時間の推計として介護認定審査会に通知されます。

1 要介護認定等基準時間は、1日当たりの時間として推計される。
これは正解。認定調査で聞き取った内容について、一次判定として要介護認定等基準時間をコンピュータが1日当たりの時間として推計(算出)します。その後、主治医意見書の内容を合わせて介護認定審査会にて二次判定が行われます。

2 要介護認定等基準時間は、実際に居宅等で行われている介護時間そのものである。
これは誤り。要介護認定等基準時間は実際に居宅等で行われている介護時間そのものではなく、認定調査で聞き取った内容によって、コンピュータが推計した理論上の時間です。

3 全国共通の基準に基づき行われる。
これは正解。要介護認定の一次判定は、地域の格差や不公平が生じないよう全国一律の基準に沿って算出されます。

4 都道府県が行わなければならない。
これは誤り。要介護認定を行うのは市町村の役割であり、都道府県の役割ではありません。都道府県は介護保険審査会を設置し、市町村が行った行政処分(要介護認定の決定など)に対し、被保険者からの審査請求を行うなど、保険者である市町村の支援や監督する立場にあります。

5 一次判定の結果は、申請した被保険者に対し通知されなければならない。
これは誤り。被保険者に通知されるのは、一次判定の結果ではなく介護認定審査会における二次判定の結果通知のみです。「申請した被保険者に対し通知されなければならない」という義務はありません。

第27回 問題19

要介護認定に係る主治医意見書の項目として正しいものはどれか。3つ選べ。
1 栄養・食生活
2 感染症の有無
3 医学的管理の必要性
4 趣味
5 職歴

1 栄養・食生活
これは正解。「4,生活機能とサービスに関する意見」(2)栄養・食生活において、食事の行為や現在の栄養状態についての項目があります。

2 感染症の有無
これは正解。「4,生活機能とサービスに関する意見」(7)感染症の有無において、医師の判断にて感染症に罹患しているかどうかを「あり・なし」で記載する項目があります。

3 医学的管理の必要性
これは正解。「4,生活機能とサービスに関する意見」(5)医学的管理の必要性において、医学的管理の必要性として、訪問診療や訪問看護、薬剤管理指導、訪問歯科診療など、医療系サービスの必要性についての項目があります。これは、健康維持・管理のために利用する医療系サービスについて、医師が意見を記載する項目となっています。

4 趣味
これは誤り。被保険者の趣味や余暇活動については、直接的に医学管理に関わる内容ではないため、主治医意見書の項目には含まれていません。

5 職歴
これは誤り。職歴についても前述のように、直接的に関係する項目でないため含まれていません。

第28回 問題16  

要介護認定の認定調査について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 新規認定の調査は、市町村が、その職員に行わせるものとする。
2 新規認定の調査は、市町村から指定市町村事務受託法人に委託することができる。
3 更新認定の調査は、市町村から地域密着型介護老人福祉施設に委託することができない。
4 更新認定の調査は、市町村から地域包括支援センターに委託することができない。
5 更新認定の調査は、市町村から指定居宅介護支援事業者に委託することができない。

1 新規認定の調査は、市町村が、その職員に行わせるものとする。
これは正解。新規認定の調査は、原則として市町村がその職員に行わせるものとされています。これにより公平・中立な審査が確保される仕組みとなっています。

2 新規認定の調査は、市町村から指定市町村事務受託法人に委託することができる。
これは正解。選択肢1の解説参照。

3 更新認定の調査は、市町村から地域密着型介護老人福祉施設に委託することができない。
これは誤り。新規認定ではなく、更新認定時の調査は、地域密着型介護老人福祉施設に委託する事が出来るとされています。更新認定であれば、介護保険施設や指定居宅介護支援事業所、包括支援センターなどに委託できるとされています。

4 更新認定の調査は、市町村から地域包括支援センターに委託することができない。
これは誤り。選択肢3の解説参照。

5 更新認定の調査は、市町村から指定居宅介護支援事業者に委託することができない。
これは誤り。選択肢3の解説参照。

第28回 問題17

要介護認定の有効期間について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 新規認定の場合には、6月間が原則である。
2 更新認定の場合には、3月間の設定が可能である。
3 更新認定の場合には、36月間の設定が可能である。
4 要介護状態区分の変更の認定の場合には、12月間が原則である。
5 要介護状態区分の変更の認定の場合には、48月間の設定が可能である。

要介護認定の種類は、新規・更新・区分変更の3種類があり、それぞれ有効期間が決められています。新規認定と区分変更認定については、被保険者の状態が不安定と推測されるため、有効期間は原則6か月と定められています。一方、更新認定の場合は、原則12か月に設定されていますが、被保険者の状態によって、最短3か月から最長48か月まで設定可能とされています。これは、被保険者の状態にあわせた柔軟な範囲で設定されています。

1 新規認定の場合には、6月間が原則である。
これは正解。新規認定の有効期間は6か月とされています。これは初めての認定であり、被保険者の状態が安定しているかどうか判断しにくいため、比較的短い期間に設定されています(介護保険法施行規則第3条)。

2 更新認定の場合には、3月間の設定が可能である。
これは正解。更新認定の認定期間は、最短3か月から最長48か月まで設定可能です。原則は12か月ですが、状態が不安定で頻繁な見直しが必要な場合など、最短3か月まで短縮が可能です。

3 更新認定の場合には、36月間の設定が可能である。
これは正しい。更新認定の有効期間は最長48か月まで可能であるため、36か月でも設定可能です。被保険者の状態が長期間安定している場合に適用されます。

4 要介護状態区分の変更の認定の場合には、12月間が原則である。
これは誤り。区分変更認定の有効期間は原則6か月です。原則12か月なのは更新認定の場合です。区分変更申請時は状態が不安定であると考えられるため、新規申請と同じ原則6か月に設定されています。

5 要介護状態区分の変更の認定の場合には、48月間の設定が可能である。
これは誤り。区分変更認定の有効期間は原則6か月で、最長でも12か月までの設定となります。48か月の設定が可能なのは更新認定の場合に限られます。

第28回 問題18

介護認定審査会について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 複数の市町村で共同設置することができる。
2 審査及び判定をするに当たって必要があると認めるときは、主治医意見書を作成した医師の意見を聴くことができる。
3 審査及び判定をするに当たって、審査対象者の家族の意見を聴くことはできない。
4 審査対象者が利用できるサービスの種類を指定する。
5 要介護状態の軽減又は悪化の防止のために必要な療養について、市町村に意見を述べることができる。

介護認定審査会は、要介護・要支援認定の審査・判定を行う公正な第三者機関で、設置主体や権限、意見聴取の範囲などが試験では問われます。「できることと」「できないこと」を明確にして覚えるようにしましょう。

1 複数の市町村で共同設置することができる。
これは正解。介護認定審査会は原則市町村に設置することと定められていますが、複数の市町村が共同で設置することも可能とされています。これは単独での設置が困難な市町村が集まり共同で設置することで、小規模市町村への負担軽減を図る仕組みとなっています。

2 審査及び判定をするに当たって必要があると認めるときは、主治医意見書を作成した医師の意見を聴くことができる。
これは正解。介護認定審査会は審査・判定を行うに当たり必要があると認めた場合には、被保険者本人・家族・主治医その他の関係者の意見を聴くことができるとされています。これは書類だけでは判別しにくい心身の状況を補完するため、より正確な判断を求めることができる仕組みとなっています。

3 審査及び判定をするに当たって、審査対象者の家族の意見を聴くことはできない。
これは誤り。介護認定審査会は、必要があると認めるときは、本人だけでなく「家族」の意見を聴くこともできます。審査会は中立公平な審査を行うため、多角的な情報を収集する権限を持っており、家族を排除する規定はありません。選択肢の「~できない」という強い否定表現は、誤りであることが多い傾向にあります。

4 審査対象者が利用できるサービスの種類を指定する。
これは誤り。介護認定審査会が、具体的なサービスの種類を指定する権限はありません。介護認定審査会が行うのは審査・判定および市町村への意見であり、「審査対象者が利用できるサービスの種類の指定」は市町村が行うものです。このような引っ掛け問題には注意が必要です。

5 要介護状態の軽減又は悪化の防止のために必要な療養について、市町村に意見を述べることができる。
これは正解。審査会は、二次判定の結果を市町村に通知する際、必要な療養等について市町村に意見を述べることができる。審査会が意見を付することができるのは、前述の「必要な療養等」に関する意見と、「認定の有効期間を原則より変更」の2点です。市町村はこの意見に基づき、最終的な認定を決定します。

第28回 問題22

介護予防・日常生活支援総合事業の基本チェックリストの質問項目として正しいものはどれか。3つ選べ。
1 友人の家を訪ねていますか
2 自宅は持ち家ですか
3 椅子に座った状態から何もつかまらずに立ち上がっていますか
4 褥瘡はありますか
5 今日が何月何日かわからない時がありますか

介護予防・日常生活支援総合事業における基本チェックリストは、65歳以上の高齢者自身が心身の状態を確認し、「介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)」のサービスが必要かどうかを判定するための質問ツールです。このチェックリストを利用することで、要介護認定(要支援認定)を受けなくても、一定の基準に該当すれば「事業対象者」として、市区町村が実施する訪問型・通所型サービスを利用できるようになります。

1 友人の家を訪ねていますか
これは正解。前述の25個のうち「生活機能」に関する質問で、日常生活の関連動作について判断します。

2 自宅は持ち家ですか
これは誤り。このような質問は含まれていません。

3 椅子に座った状態から何もつかまらずに立ち上がっていますか
これは正解。前述の25個のうち「運動機能」に関する質問で、下肢筋力の低下やバランス感覚など運動器の機能について判断します。

4 褥瘡はありますか
これは誤り。チェックリストは、要支援1・2や非該当の被保険者を対象としているため、褥瘡などの重度の疾患について問う質問はありません。

5 今日が何月何日かわからない時がありますか
これは正解。前述の25個のうち「認知症」に関する質問で、物忘れや日課の理解などを問う質問です。

次の記事

次は、厚生労働省が毎年出している介護保険事業状況報告を見てみましょう。

介護保険制度の現状がわかります。

【介護保険事業状況報告】要介護1が最多
介護保険事業状況報告(厚生労働省)は、介護保険事業の実態状況について、保険者(市町村等)からの報告数値を全国集計したものです。毎年発表されますので、近年の実態を見ていきましょう。令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)第1号被保険者数65歳...

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