施設福祉から在宅福祉の流れで、自宅で生活しながら受けられるサービスとして在宅福祉サービスがあります。
在宅福祉サービス(居宅サービス)には、デイサービス、ホームヘルプ、ショートステイの3種類があります。まずはデイサービスから見ていきましょう。
介護給付
通所介護(デイサービス)
通所介護は、日帰りで食事や入浴の介助、機能訓練(リハビリ)、レクリエーションなどを受けられます。
宿泊を伴う「お泊りデイサービス」を実施しようとする場合は、指定権者(都道府県知事または市町村長)への届出が義務付けられています。ただし、事業所の設備で宿泊を行う場合は「延長加算」は算定できません。宿泊サービス自体が介護保険外のサービスであるため、保険給付である延長加算を重複して適用することは認められていません
通所介護費は事業所規模(3区分)とサービス所要時間(6区分)によって決まります。サービス所要時間は「3時間以上4時間未満」~「8時間以上9時間未満」まで6区分あり、同じ区分の利用者であってもサービスの提供開始時刻を必ずしも同じにする必要はありません。送迎時間はサービス所要時間に含まれませんが、送迎時に行う居宅内での介助(着替えの補助や戸締り等)は、一定の要件を満たす場合に限り、1日30分以内を限度として含めることができます。事業所が定めた「通常の事業実施地域」を越えて送迎を行う場合、その交通費(実費)を利用者から徴収することが認められています。

デイサービスには送迎がないとね~
規模別には以下の4区分に分類されます(地域密着型は別サービスなので通所介護として規模別には3区分)。
| 区分 | 平均利用延人員数 |
|---|---|
| 地域密着型通所介護 | 18人以下 |
| 通常規模型通所介護 | 19人以上〜一定規模まで |
| 大規模型通所介護(Ⅰ) | 大規模な事業所 |
| 大規模型通所介護(Ⅱ) | さらに大規模な事業所 |

地域密着型サービスには、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護、療養通所介護の3つのデイサービスがあったね。共用型指定認知症対応型通所介護は、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)等の居間や食堂を、そのままデイサービスのスペースとして活用することが認められてるよ。
人員基準
通所介護の人員基準は以下の通りです。管理者や従業者が共同して通所介護計画を作成し、目標や内容、その実施状況や評価についても本人や家族に説明を行うものとされています。通所介護計画にはサービス提供時間などが盛り込まれますが、利用者の状態や希望に応じて利用日ごとに異なる時間区分を設定することも可能です。

実際は、生活相談員さんが通所介護計画を作成している場合が多いね。
| 職種 | 人員基準 | 常勤/非常勤 | 専従/兼務 |
|---|---|---|---|
| 管理者 | 常勤1名 | 専従(職務上支障がない場合は、同一事業所内の他の職務、または他の事業所の職務と兼務可) | |
| 生活相談員 | 社会福祉主事、社会福祉士、精神保健福祉士、それらと同等以上の能力を有すると認められる者 提供日ごとの勤務延時間数をサービス提供時間数で割った数が1人以上 | 生活相談員または介護職員のうち1人以上は常勤でなければならない | 専従 |
| 看護職員 | 看護師もしくは准看護師 | 単位ごとに1人以上 | 専従 |
| 介護職員 | ①単位ごとにサービス提供時間に応じて専従で次の数以上利用者数が15人まで:1人以上 利用者数が15人超す場合:1人+15人を超えた人数を5で割った数を加えた数以上 ②常時1人以上となるように配置 | 生活相談員または介護職員のうち1人以上は常勤でなければならない | |
| 機能訓練指導員 | 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、はり師又はきゅう師 | 兼務可 |

例えば、看護職員は、本来の看護業務に従事していない時間帯であれば、機能訓練指導員として兼務できるよ。
通所リハビリテーション(デイケア)
通所リハビリテーションは、生活機能の維持又は向上を目指し、利用者の心身の機能の維持回復を図るものでなければならないと運営基準で定められています。これは、単なる機能訓練にとどまらず、生活全体を見据えたリハビリテーションであることが法令上規定されています。
通所リハビリテーションは医療系サービスのため、提供できるのは病院、診療所、介護老人保健施設(老健)、介護医療院に限られています。
人員基準
人員基準は以下の通りです。医師及び理学療法士、作業療法士等の従業者が、通所リハビリテーション計画を共同して作成します。
| 職種 | 人員基準 | 常勤/常勤換算 | 専従/兼務 |
|---|---|---|---|
| 医師 | 介護老人保健施設または介護医療院でみなし指定を受けている場合は、介護老人保健施設または介護医療院の人員基準を満たすことでOK。 | 常勤 | |
| 従業者(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護職員・介護職員) | ・利用者が10人以下の場合 サービス提供時間を通じて、専ら通所リハビリに従事する職員を1名以上 ・利用者が10人を超える場合 サービス提供時間を通じて、専ら通所リハビリに従事する利用者数を10で割った人数以上 | ||
| 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士 | 従業者のうち、専らリハビリテーションの提供に当たる理学療法士、作業療法士または言語聴覚士を、利用者が100人またはその端数を増すごとに1名以上 |

通所介護は生活相談員がいたけど、通所リハビリはPTやOTなどのリハビリ職が配置されるんだね。
通所リハビリテーションにおいて行われるリハビリテーション会議は、利用者や家族の参加を基本としており、医師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・介護支援専門員・介護職員等の多職種で構成されます。利用者を中心とした会議であることが重要で、リハビリ計画の作成・見直しや情報共有を目的として開催されます。
予防給付
介護予防通所リハビリテーション
要介護1~5であれば通所介護や通所リハビリテーションを利用できますが、要支援1~2の場合は、介護予防通所リハビリテーションを利用することになります。

介護予防通所介護は総合事業に移ったんだったね。
介護予防通所リハビリテーションでは、理学療法士等の専門職が医師の指示のもとでリハビリテーション計画を作成し、継続的に実施状況を把握・評価を行うことと、必要に応じて計画を見直すことが義務付けられています。計画作成と実施状況の把握・評価は必須要件です。
介護予防・日常生活支援総合事業
通所型サービス(第1号通所事業)
地域支援事業の総合事業にも通所型サービスがあり、要支援者や基本チェックリスト該当者が利用できます。
過去問
第23回 問題10
通所によるサービスについて正しいものはどれか。3つ選べ。
1 指定地域密着型通所介護では、機能訓練を行う必要はない。
2 指定介護予防通所リハビリテーションでは、医師等の従業者により介護予防通所リハビリテーション計画の実施状況の把握が行われなければならない。
3 介護予防・日常生活支援総合事業における通所型サービスは、市町村の保健・医療専門職による運動器の機能向上に限定して実施される。
4 共用型指定認知症対応型通所介護は、指定認知症対応型共同生活介護事業所の居間や食堂を活用して行うことが認められている。
5 指定療養通所介護は、難病等を有する重度要介護者又はがん末期の者のうち、常時看護師による観察が必要なものを対象者とする。
この問題は、各種通所系サービスの基準・対象者・運営ルールに関する知識を問うものです。地域密着型通所介護、介護予防通所リハビリテーション、総合事業の通所型、認知症対応型通所介護、療養通所介護の5種類の選択肢が出題されています。それぞれの根拠法令・対象者・実施要件の違いを正確に区別できるかが重要なポイントとなります。
1 指定地域密着型通所介護では、機能訓練を行う必要はない。
これは誤り。地域密着型通所介護の運営基準において、機能訓練による利用者の心身機能の維持・向上を図ることが求められており、通常規模の通所介護と同様、機能訓練も重要なサービス内容に含まれます。
2 指定介護予防通所リハビリテーションでは、医師等の従業者により介護予防通所リハビリテーション計画の実施状況の把握が行われなければならない。
これは正解。指定介護予防通所リハビリテーションでは、理学療法士等の専門職が医師の指示のもとでリハビリテーション計画を作成し、継続的に実施状況を把握・評価を行うことと、必要に応じて計画を見直すことが義務付けられています。計画作成と実施状況の把握・評価は必須要件です。
3 介護予防・日常生活支援総合事業における通所型サービスは、市町村の保健・医療専門職による運動器の機能向上に限定して実施される。
これは誤り。介護予防・日常生活支援総合事業の通所型サービスは、運動器の機能向上だけに限定されたサービスではありません。住民主体による活動や多様なサービス類型が設定されており、地域の特性を活かしたサービスが提供されます。
4 共用型指定認知症対応型通所介護は、指定認知症対応型共同生活介護事業所の居間や食堂を活用して行うことが認められている。
これは正解。共用型指定認知症対応型通所介護は、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)等の居間や食堂を、そのままデイサービスのスペースとして活用することが認められています。これは、既存の施設の設備やなじみの環境を有効活用し、少人数(1施設3人以下)で家庭的なケアを行うための仕組みです。
5 指定療養通所介護は、難病等を有する重度要介護者又はがん末期の者のうち、常時看護師による観察が必要なものを対象者とする。
これは正解。指定療養通所介護は、難病等を有する重度要介護者またはがん末期の者のうち、常時看護師による観察が必要な者を対象とした通所サービスです。一般のデイサービスでは対応が困難な重度者に対し、看護・介護を一体的に提供する医療的専門性の高い通所サービスです。
第23回 問題37
通所リハビリテーション又は介護予防通所リハビリテーションについて正しいものはどれか。3つ選べ。
1 通所リハビリテーションに係る単位数は、事業所の規模とは無関係に設定されている。
2 リハビリテーション会議は、利用者及びその家族の参加が基本とされている。
3 通所リハビリテーション計画に位置付けられていなくても、事業所の屋外で指定通所リハビリテーションのサービスを提供することができる。
4 介護予防通所リハビリテーションにおいて、利用者の居宅と指定介護予防通所リハビリテーション事業所との間の送迎を実施しない場合であっても、利用者の同意があれば、基本報酬を算定できる。
5 指定通所リハビリテーション事業所の管理者は、専ら指定通所リハビリテーションの提供に当たる看護師に管理の代行をさせることができる。
この問題は、通所リハビリテーションと介護予防通所リハビリテーションの報酬設定・リハビリテーション会議・屋外サービス・送迎・管理者要件に関する知識を問うものです。通所介護との違いを意識しながら、リハビリテーション特有のルールを正確に理解しているかが問われます。
1 通所リハビリテーションに係る単位数は、事業所の規模とは無関係に設定されている。
これは誤り。通所リハビリテーションの報酬単位数は、病院・診療所・介護老人保健施設の開設主体、および利用定員・提供時間によって異なります。事業所の「規模とは無関係」という記述は誤りです。
2 リハビリテーション会議は、利用者及びその家族の参加が基本とされている。
これは正解。通所リハビリテーションにおいて行われるリハビリテーション会議は、利用者・家族の参加を基本としており、医師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・介護支援専門員・介護職員等の多職種で構成されます。利用者を中心とした会議であることが重要で、リハビリ計画の作成・見直しや情報共有を目的として開催されます。
3 通所リハビリテーション計画に位置付けられていなくても、事業所の屋外で指定通所リハビリテーションのサービスを提供することができる。
これは誤り。屋外でのリハビリテーションを提供するためには、あらかじめ通所リハビリテーション計画に位置付けることが必須条件です。計画への記載なしに屋外でサービスを実施することは認められていません。
4 介護予防通所リハビリテーションにおいて、利用者の居宅と指定介護予防通所リハビリテーション事業所との間の送迎を実施しない場合であっても、利用者の同意があれば、基本報酬を算定できる。
これは正解。介護予防通所リハビリテーションの基本報酬には送迎が含まれますが、利用者の同意があり、かつ適切な理由(家族が送迎するなど)がある場合は、送迎を行わない場合でも、利用者の同意を得たうえであれば基本報酬の算定が可能です。ただし送迎を実施しない場合は所定の減算(片道につき47単位減算)が適用されます。
5 指定通所リハビリテーション事業所の管理者は、専ら指定通所リハビリテーションの提供に当たる看護師に管理の代行をさせることができる。
これは正解。指定通所リハビリテーション事業所の管理者は原則として医師でなければなりませんが、やむを得ない理由がある場合に限り、専らその事業所のサービス提供に従事する看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士に管理業務を代行させることが認められています。
第23回 問題53
介護保険における通所介護について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 通所介護費は、事業所の規模によって2つに分けて設定されている。
2 通所介護費は、サービスの所要時間によって3つに分けて設定されている。
3 サービスの所要時間が同じ区分の利用者については、サービス提供開始時刻を同じにしなければならない。
4 送迎時に実施した居宅内での介助は、1日30分以内を限度に、通所介護を行うのに要する時間に含めることができる。
5 通常の事業の実施地域以外に住む利用者の送迎にかかる費用は、利用料以外の料金として支払いを受けることができる。
通所介護の介護報酬の設定区分と運営基準については、事業所規模・所要時間による報酬区分、サービス提供時刻のルール、送迎時の居宅内介助の扱い、通常実施地域外の送迎費用の徴収可否など、実務に直結する細かいルールや数値を正確に把握しているかが問われます。
1 通所介護費は、事業所の規模によって2つに分けて設定されている。
これは誤り。通所介護費の事業所規模による区分は「2つ」ではなく、現在は「通常規模型」と「大規模型(Ⅰ・Ⅱ)」の3区分に設定されています。これは規模が大きくなるほど単価が低く設定される仕組みで、前年度の平均利用者数に基づいて区分されます。
2 通所介護費は、サービスの所要時間によって3つに分けて設定されている。
これは誤り。サービス所要時間の区分は「3つ」ではありません。以前は大きく3つの区分でしたが、現在は「3時間以上 4時間未満」に始まり、より細かく6つの区分に分けて報酬が設定されています。
3 サービスの所要時間が同じ区分の利用者については、サービス提供開始時刻を同じにしなければならない。
これは誤り。サービスの所要時間が同じ区分の利用者であっても、サービスの提供開始時刻を必ずしも同じにする必要はありません。利用者のケアプランに基づき、必要な時間帯に合わせて柔軟に設定可能です。
4 送迎時に実施した居宅内での介助は、1日30分以内を限度に、通所介護を行うのに要する時間に含めることができる。
これは正解。送迎時に行う居宅内での介助(着替えの補助や戸締り等)は、一定の要件を満たす場合に限り、1日30分以内を限度として含めることができます。これは、一人暮らしの高齢者などがスムーズに通所を利用できるよう配慮された仕組みであり、適切なサービスとしてケアプランに位置付けることで報酬の算定が可能になります。
5 通常の事業の実施地域以外に住む利用者の送迎にかかる費用は、利用料以外の料金として支払いを受けることができる。
これは正解。事業所が定めた「通常の事業実施地域」を越えて送迎を行う場合、その交通費(実費)を利用者から徴収することが認められています。ただし、あらかじめ重要事項説明書等に明記し、利用者の同意を得る必要があります。
第24回 問題51
介護保険における通所介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 送迎に要する時間は、通所介護費算定の基準となる所要時間には含まれない。
2 通所介護計画は、利用者が作成を希望しない場合には、作成しなくてもよい。
3 利用料以外の料金として、おむつ代の支払いを受けることができる。
4 利用者が当該事業所の設備を利用して宿泊する場合には、延長加算を算定できない。
5 災害等のやむを得ない事情により利用定員を超えてサービスを提供した場合には、所定単位数から減算される。
通所介護の運営基準や報酬算定に関する出題ポイントは、所要時間の算定ルール・通所介護計画の作成義務・利用料以外の費用徴収・延長加算・定員超過時の減算などが中心となります。報酬算定上の細かいルールや、例外規定の有無など、より具体的な内容が問われるため正確に理解しているかが重要です。
1 送迎に要する時間は、通所介護費算定の基準となる所要時間には含まれない。
これは正解。通所介護費の基準となる所要時間は「事業所内での滞在時間」です。送迎車に乗っている時間はサービス提供時間に含まれません。ただし、送迎時に居宅内で行われた移乗・着替え・戸締りなどの介助は、一定の要件を満たす場合に限り、1日30分以内を限度として所要時間に算入することが可能です。
2 通所介護計画は、利用者が作成を希望しない場合には、作成しなくてもよい。
これは誤り。通所介護計画は、管理者が全利用者に対して「利用者の希望の有無に関わらず」、必ず作成しなければならない義務があります。また、通所介護計画は利用者・家族への説明と同意の上で交付することが求められており、作成・交付は運営基準上の必須要件です。
3 利用料以外の料金として、おむつ代の支払いを受けることができる。
これは正解。通所介護では、介護保険の給付対象外となる日常生活費については利用者から実費徴収が認められています。選択肢のおむつ代は「日常生活に要する費用」として、利用料以外の実費として支払いを受けることが可能な品目の一つで、おむつ以外に、食費や理美容費なども利用者から同意を得た上で実費徴収が可能となります。
4 利用者が当該事業所の設備を利用して宿泊する場合には、延長加算を算定できない。
これは正解。いわゆる「お泊りデイサービス」についての内容ですが、事業所の設備で宿泊を行う場合は「延長加算」は算定できないルールとなっています。これは、宿泊サービス自体が介護保険外(自主事業)のサービスであるため、保険給付である延長加算を重複して適用することは認められていません。
5 災害等のやむを得ない事情により利用定員を超えてサービスを提供した場合には、所定単位数から減算される。
これは誤り。通常、利用定員を超えてサービスを提供した場合は定員超過減算が適用されますが、災害・虐待からの避難など、やむを得ない事情による定員超過については減算の対象外となります。試験では「いかなる場合も減算」といった極端な表現で出題されることが多いため、注意が必要です。
第25回 問題42
指定通所リハビリテーションについて正しいものはどれか。3つ選べ。
1 利用者の生活機能の維持又は向上を目指し、心身の機能の維持回復を図るものでなければならない。
2 介護老人福祉施設で提供される。
3 事業所には、生活相談員を配置しなければならない。
4 通所リハビリテーション計画は、医師及び理学療法士、作業療法士等の従業者が、共同して作成する。
5 通所リハビリテーション計画の進捗状況を定期的に評価し、必要に応じて当該計画を見直す。
通所リハビリテーション(デイケア)は、居宅要介護者に対し、介護老人保健施設や病院・診療所などで行われる、心身の機能の維持回復および日常生活の自立を助けるための通所系サービスです。試験の傾向としては、基本理念や提供主体、人員基準、および計画作成のプロセスなど、通所介護(デイサービス)との役割の違いや、医師・リハビリ専門職がどのように関与するかなど、医療系サービスであることを理解できているかが重要ポイントとなります。
1 利用者の生活機能の維持又は向上を目指し、心身の機能の維持回復を図るものでなければならない。
これは正解。指定通所リハビリテーションは、生活機能の維持又は向上を目指し、利用者の心身の機能の維持回復を図るものでなければならないと運営基準で定められています。これは、単なる機能訓練にとどまらず、生活全体を見据えたリハビリテーションであることが法令上規定されています。
2 介護老人福祉施設で提供される。
これは誤り。通所リハビリテーションを提供できるのは、病院、診療所、介護老人保健施設(老健)、介護医療院に限られており、介護老人福祉施設(特養)では提供できません。これは、医師の関与が必要な医療系サービスであるため、実施主体は医療系施設であることが求められます。
3 事業所には、生活相談員を配置しなければならない。
これは誤り。「生活相談員」の配置が義務付けられているのは通所介護(デイサービス)で、通所リハビリテーションの人員基準には含まれていません。通所リハビリテーションでは、医師、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、看護職員、介護職員などが人員基準に含まれています。
4 通所リハビリテーション計画は、医師及び理学療法士、作業療法士等の従業者が、共同して作成する。
これは正解。通所リハビリテーション計画は、医師及び理学療法士、作業療法士、その他の従業者が共同して作成する必要があります。医師の指示に基づく専門的なリハビリを提供するため、多職種が連携して計画を作成することが運営基準で定められています。
5 通所リハビリテーション計画の進捗状況を定期的に評価し、必要に応じて当該計画を見直す。
これは正解。通所リハビリテーション計画は、作成することだけが目的ではなく、定期的にサービスの実施状況・進捗を評価し、利用者の状態の変化や目標の達成度に応じて、計画を見直すことが義務付けられています。
第25回 問題51
介護保険における通所介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 利用者の社会的孤立感の解消を図ることは、指定通所介護の事業の基本方針に含まれている。
2 通所介護計画作成後に居宅サービス計画が作成された場合、その通所介護計画が居宅サービス計画に沿ったものであるか、確認する必要はない。
3 通所介護計画の目標及び内容については、利用者又は家族に説明を行うとともに、その実施状況や評価についても説明を行うものとする。
4 利用者は、利用日ごとに異なる提供時間数のサービスを受けることができる。
5 指定通所介護事業者は、指定通所介護事業所ごとに、経理を区分しなくてもよい。
この問題は、通所介護(デイサービス)の運営基準における基本方針や計画作成のプロセス、利用ルール、会計管理などを幅広く問うものです。試験では、事業者が遵守すべき「運営規程」の内容や、利用者への説明責任と義務、ケアプラン(居宅サービス計画)との整合性といった実務的なルールが頻出されています。
1 利用者の社会的孤立感の解消を図ることは、指定通所介護の事業の基本方針に含まれている。
これは正解。指定通所介護の基本方針(運営基準)には、入浴・排泄・食事等の介護、生活機能の維持向上に加え、利用者の社会的孤立感の解消および心身機能の維持、家族の身体的・精神的負担の軽減を図ることが規定されています。自宅に閉じこもりがちな高齢者が他者と交流し、社会的なつながりを保つことは、デイサービスの重要な役割の一つです。
2 通所介護計画作成後に居宅サービス計画が作成された場合、その通所介護計画が居宅サービス計画に沿ったものであるか、確認する必要はない。
これは誤り。通所介護計画が先に作成された後に居宅サービス計画が作成された場合でも、通所介護計画が居宅サービス計画の内容に沿ったものであるかを確認し、必要があれば変更しなければなりません。介護支援専門員が作成する居宅介護サービス計画は上位計画であるため、プランが変更になった場合や更新の際には必ず確認し、整合性を保つようにしなければなりません。
3 通所介護計画の目標及び内容については、利用者又は家族に説明を行うとともに、その実施状況や評価についても説明を行うものとする。
これは正解。通所介護計画における計画目標やサービス内容について、利用者又は家族に対して説明し同意を得ることが義務付けられています。さらに、実施状況や評価についても説明を行うものとされています。
4 利用者は、利用日ごとに異なる提供時間数のサービスを受けることができる。
これは正解。通所介護のサービス提供時間は、利用者の状態や希望に応じて利用日ごとに異なる時間区分を設定することが可能です。毎回同じ時間数にしなければならないという規定はなく、その日の体調や目的に合わせて柔軟に対応できる仕組みとなっています。ただし、各利用日の提供時間数は通所介護計画に位置付けることが必要です。
5 指定通所介護事業者は、指定通所介護事業所ごとに、経理を区分しなくてもよい。
これは誤り。指定通所介護(デイサービス)の事業者は、事業所ごとに経理を区分しなければならないと運営基準において定められています。また、複数の事業所を運営する場合や他のサービスと兼務する場合でも、通所介護に係る収支を明確に区分して管理することが求められます。
第26回 問題41
指定通所リハビリテーションについて正しいものはどれか。3つ選べ。
1 要介護認定を受けた若年性認知症患者は、利用できる。
2 通所リハビリテーション計画は、介護支援専門員が作成しなければならない。
3 介護職員は、リハビリテーション会議の構成員になれない。
4 介護老人保健施設は、提供することができる。
5 心身機能の維持回復を図り、日常生活の自立を助けるために行われる。
1 要介護認定を受けた若年性認知症患者は、利用できる。
これは正解。通所リハビリテーションの利用対象者は、要介護認定(要介護1〜5)を受けた者であり、疾患の種類による利用制限はありません。若年性認知症患者であっても、要介護認定を受けていれば利用可能です。なお、要支援1・2の方は介護予防通所リハビリテーションを利用することになります。
2 通所リハビリテーション計画は、介護支援専門員が作成しなければならない。
これは誤り。通所リハビリテーション計画など、各サービスの個別計画は、それぞれのサービス事業所の専門職が作成するもので、通所リハビリテーションでは、医師や理学療法士、作業療法士、その他の従業者が作成します。介護支援専門員が作成する居宅サービス計画と混同しないよう注意が必要です。
3 介護職員は、リハビリテーション会議の構成員になれない。
これは誤り。介護職員もリハビリテーション会議の構成員になることができます。リハビリテーション会議の構成員は、利用者・家族・医師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・介護支援専門員・介護職員・その他の関係者とされており、多くの専門職が会議に参加しチームケアにおける役割を担います。
4 介護老人保健施設は、提供することができる。
これは正解。指定通所リハビリテーションを提供できる施設は、病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院に限定されています。通所リハビリテーションは医療系サービスに分類されているため、介護老人福祉施設(特養)などとの混同に注意が必要です。
5 心身機能の維持回復を図り、日常生活の自立を助けるために行われる。
これは正解。通所リハビリテーションの目的は、利用者の心身機能の維持回復を図り、日常生活の自立を助けることです。これは運営基準において基本方針として規定されており、医療的な視点に基づき、利用者が可能な限り自立した日常生活を営めるよう支援することが目的とされています。
第26回 問題52
介護保険における通所介護について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 管理者は、社会福祉主事任用資格を有するものでなければならない。
2 看護職員は、看護職員としての業務に従事していない時間帯において、機能訓練指導員として勤務することができる。
3 外部のリハビリテーション専門職が事業所を訪問せず、テレビ電話を用いて利用者の状態を把握することは認められていない。
4 生活相談員の確保すべき勤務延時間数には、利用者の地域生活を支える取組のために必要な時間を含めることはできない。
5 指定通所介護事業者は、非常災害に関し定期的に避難、救出その他必要な訓練を行わなければならない。
1 管理者は、社会福祉主事任用資格を有するものでなければならない。
これは誤り。指定通所介護事業所の管理者については、特に必要な資格要件は定められていません。また、社会福祉主事任用資格は必須ではなく、当該事業所の管理業務に従事できる者であれば管理者になることができます。
2 看護職員は、看護職員としての業務に従事していない時間帯において、機能訓練指導員として勤務することができる。
これは正解。看護職員は、本来の看護業務に従事していない時間帯であれば、機能訓練指導員として勤務することが認められています。また、機能訓練指導員の資格要件については、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師・准看護師・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師等が含まれています。効率的な人員配置を認めるルールとして規運営基準に規定されています。
3 外部のリハビリテーション専門職が事業所を訪問せず、テレビ電話を用いて利用者の状態を把握することは認められていない。
これは誤り。ICT活用の推進により、外部のリハビリテーション専門職がテレビ電話等を用いて利用者の状態を把握し、機能訓練指導員へ助言を行うことが認められています。事業所への訪問が難しい場合でもICTを活用した関与が可能であり、「認められていない」という記述は誤りです。
4 生活相談員の確保すべき勤務延時間数には、利用者の地域生活を支える取組のために必要な時間を含めることはできない。
これは誤り。「勤務延時間数」とは、その日にサービスを提供している時間帯に、生活相談員として働いた時間の合計を指します。生活相談員の確保すべき勤務延時間数には、利用者の地域生活を支えるための取組(地域住民との交流・地域行事への参加支援等)に必要な時間を含めることが認められています。地域との連携・社会参加支援も生活相談員の業務範囲として位置付けられており、「含めることはできない」という記述は誤りです。
5 指定通所介護事業者は、非常災害に関し定期的に避難、救出その他必要な訓練を行わなければならない。
これは正解。指定通所介護事業者には、非常災害に備えた具体的な計画の策定に加え、定期的な避難・救出訓練の実施が運営基準上義務付けられています。また、訓練は定期的に行うことが求められており、地域の消防機関等との連携も推奨されています。
第27回 問題51
介護保険における通所介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 サービスの所要時間が同じ区分の利用者に対しては、サービス提供開始時刻を同じにしなければならない。
2 指定通所介護事業所の設備を利用し、宿泊サービスを提供する場合には、その開始前に指定権者に届け出る必要がある。
3 通所介護費の算定の基準となる所要時間には、送迎に要する時間も含まれる。
4 通所介護計画は、サービスの提供に関わる従業者が共同して個々の利用者ごとに作成するものである。
5 あらかじめ通所介護計画に位置付けられ、効果的な機能訓練等のサービスが提供できる場合は、事業所の屋外でサービスを提供することができる。
1 サービスの所要時間が同じ区分の利用者に対しては、サービス提供開始時刻を同じにしなければならない。
これは誤り。同じ時間区分の利用者であっても、サービスの提供開始時刻を必ずしも同じにする必要はありません。利用者の状況や希望に応じて柔軟に対応することが認められています。
2 指定通所介護事業所の設備を利用し、宿泊サービスを提供する場合には、その開始前に指定権者に届け出る必要がある。
これは正解。「お泊りデイサービス」を実施しようとする場合は、サービス提供開始前に指定権者(都道府県知事または市町村長)への届出が義務付けられています。宿泊サービスは介護保険外のサービスですが、利用者保護の観点から届出・基準遵守が求められており、無届けでの実施は認められません。
3 通所介護費の算定の基準となる所要時間には、送迎に要する時間も含まれる。
これは誤り。通所介護費の算定対象となるのは「事業所内でのサービス提供時間」のみで、送迎車に乗っている移動時間は含まれません。ただし、例外として「送迎時の居宅内介助(30分以内)」を時間に含められる特例があるため、それと混同しないよう注意が必要です。
4 通所介護計画は、サービスの提供に関わる従業者が共同して個々の利用者ごとに作成するものである。
これは正解。通所介護計画は、管理者や生活相談員、介護職員など、実際にサービスに関わる従業者が協力して作成します。多職種の視点を入れることで、利用者の心身状況に合わせた適切な目標や内容を設定することが運営基準で定められています。
5 あらかじめ通所介護計画に位置付けられ、効果的な機能訓練等のサービスが提供できる場合は、事業所の屋外でサービスを提供することができる。
これは正解。通所介護においてもあらかじめ通所介護計画に屋外でのサービス提供を位置付け、効果的な機能訓練等のサービスが提供できると判断される場合に限り、事業所の屋外でサービスを提供することが認められています。ただし、単なるレクリエーションや外食は含まれないため、混同しないように注意が必要です。
第28回 問題43
指定通所リハビリテーションについて、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 リハビリテーション会議は、利用者やその家族の参加が基本とされている。
2 既に居宅サービス計画が作成されている場合には、通所リハビリテーション計画は作成しなくてもよい。
3 個々の利用者の状態にかかわらず、全員が同一の内容で実施しなければならない。
4 利用定員について、運営規程に定めておかなければならない。
5 非常災害対策について、運営規程に定めておかなければならない。
1 リハビリテーション会議は、利用者やその家族の参加が基本とされている。
これは正解。リハビリテーション会議は、利用者や家族、医師、PT、OT、ST、看護職員、介護職員、介護支援専門員など、多くの専門職が参加する会議です。これは、専門職が一方的に決めるのではなく、本人の意向を反映し、生活の場(自宅)で何に困っているかを共有してチームで目標を一致させるために行います。
2 既に居宅サービス計画が作成されている場合には、通所リハビリテーション計画は作成しなくてもよい。
これは誤り。居宅サービス計画は、あくまで総合的な上位計画であり、居宅サービス計画にそって通所リハビリテーション計画を作成しなければなりません。通所リハビリテーション計画は具体的な訓練の内容についての個別計画であり、両者は役割が異なるため、個別計画の省略は認められません。
3 個々の利用者の状態にかかわらず、全員が同一の内容で実施しなければならない。
これは誤り。介護保険におけるサービスは「個別ケア」が原則です。通所リハビリテーションも同様で、利用者一人ひとりの心身の状態・生活環境・リハビリの目標に応じて計画を作成し、個別のサービスを提供することが原則です。「全員が同一内容」という画一的なサービス提供は運営基準に反します。
4 利用定員について、運営規程に定めておかなければならない。
これは正解。指定通所リハビリテーション事業所の運営規程には、事業所の名称や所在地、営業時間に加えて、利用定員を必ず定めておかなければなりません。これは、過密な受け入れによるサービスの質低下や事故を防ぐためで、定員を超えてのサービス提供は原則として報酬減算の対象となります。
5 非常災害対策について、運営規程に定めておかなければならない。
これは正解。非常災害対策として、避難訓練の実施や連絡体制の整備などを運営規程に定める必要があります。近年の災害対策強化の流れを受け、試験での出題頻度も高まっています。
第28回 問題51
介護保険における通所介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 通所介護の基本方針には、利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図ることが含まれる。
2 機能訓練指導員を1人以上配置しなければならない。
3 事業者は、事業所ごとに通常の事業の実施地域を定めなくてもよい。
4 事業者は、利用料以外に利用者が使用したおむつ代の支払いを受けることができる。
5 事業所の建物と利用者の居住建物が同一の場合、その建物に居住する者以外に、当該事業所を利用させてはならない。
1 通所介護の基本方針には、利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図ることが含まれる。
これは正解。通所介護の基本方針には、利用者本人の自立支援や孤立感の解消だけでなく、「利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減(レスパイトケア)」を図ることが明記されています。利用者が日中を通所介護事業所で過ごすことは、家族の負担軽減につながる通所介護における重要な役割の一つです。
2 機能訓練指導員を1人以上配置しなければならない。
これは正解。通所介護事業所には、機能訓練指導員を1人以上(常勤である必要はない)配置しなければならないという人員基準があり、機能訓練指導員になれる職種は、PT・OT・ST・看護師・准看護師・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師等です。
3 事業者は、事業所ごとに通常の事業の実施地域を定めなくてもよい。
これは誤り。指定通所介護事業者は、通常の事業の実施地域を運営規程に定めることが義務付けられています。これは提供地域を定めることで、広範囲の送迎を行うことによる事故や遅延などを防ぐための規定で、通常の事業の実施地域を超えた場合は交通費(実費)の請求が認められています。
4 事業者は、利用料以外に利用者が使用したおむつ代の支払いを受けることができる。
これは正解。食費や通常の事業実施地域外の送迎などと同様、おむつ代は日常生活費として通常の利用料以外の実費分として請求可能です。これらは介護保険の基本報酬には含まれないため、あらかじめ重要事項説明書等で説明を行い、利用者から同意を得た上で徴収することができます。
5 事業所の建物と利用者の居住建物が同一の場合、その建物に居住する者以外に、当該事業所を利用させてはならない。
これは誤り。事業所の建物と利用者の住居(有料老人ホームなど)が同一であっても、外部の利用者の受け入れを拒むことはできません。同一建物の居住者のみに限定した利用規定は、介護保険の公平な利用を妨げるため、原則として認められていません。また、同一建物居住者を多数利用させる場合は減算(同一建物減算)が適用されます。
次の記事
次は、訪問サービスについて。



コメント