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【応急処置】発熱、誤嚥、嘔吐、出血、火傷、転倒、脱水、せん妄

応急処置 保健医療サービスの知識等

介護サービスの提供中に起こりうる緊急事態を見ていきましょう。

緊急事態いろいろ

発熱

高齢者の発熱は肺炎・尿路感染・褥瘡感染など重篤な疾患のサインであることが多く、体温だけでなく意識状態・血圧・脈拍・呼吸・皮膚の状態・食欲・排泄など全身状態を総合的に観察することが重要です。

誤嚥

気道異物による窒息では「喉に手を当てる(チョークサイン)」が典型的なサインです。加えて呼吸困難・顔面蒼白・チアノーゼ(皮膚・口唇の青紫色変化)が現れます。高齢者は嚥下機能が低下しており誤嚥リスクが高いため、これらのサインを素早く見極めることが重要です。

異物をのどに詰まらせたときは、背部叩打法や腹部突き上げ法(ハイムリック法)を行います。背部叩打法は前かがみの姿勢で叩いた衝撃で異物が口側に移動しやすくなります。

また、寝たきりの高齢者等は嚥下機能や咳反射が低下していることが多く、嘔吐物や食物・唾液が気道に流れ込む誤嚥性肺炎のリスクがあります。

嘔吐

嘔吐・吐き気がある場合は側臥位(横向き)にすることで吐物が気道に流れ込む誤嚥・窒息を防げます。寝たきり高齢者は誤嚥リスクが高く、自力で体位変換できないため、介護者が素早く対応することが重要です。嘔吐時に仰臥位(あおむけ)のままでいると嘔吐物が気道に流れ込み誤嚥・窒息の危険があります。側臥位(横向き)にすることで嘔吐物が口の外に流れやすくなり、誤嚥を防げます。

嘔吐物にはノロウイルスなどの感染性病原体が含まれる可能性があります。ノロウイルス対策としては、処理には必ず使い捨て手袋・マスク・エプロンを着用し、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系消毒剤)で消毒することが重要です。アルコール消毒はノロウイルスに効果が低いため塩素系が鉄則です。

洗剤・漂白剤などの腐食性・刺激性の強い薬品を飲み込んだ場合は絶対に吐かせてはいけません。吐かせると食道・口腔が再び薬品にさらされ、さらに損傷が広がります。また嘔吐物を誤嚥する危険もあります。すぐに119番通報し医療機関に対応を委ねることが正解です。

出血

出血時は、出血部位に清潔なガーゼやタオルを当てて直接圧迫する止血を行うことが基本であり、必要に応じて患部を心臓より高く挙上します。

火傷

やけどの応急処置は衣類の上から流水で冷やすのが基本です。無理に衣類を脱がせると皮膚が一緒に剥がれる危険があるため要注意です。まずは衣類の上から冷やし、衣類の除去は医療職に任せるのが基本です。

転倒

転倒などで頭部・頸部への強い衝撃で頸髄(首の脊髄)が損傷すると、両手足の麻痺・脱力・感覚障害が起こります。

高齢者の場合、頭を打ってから数週間から数ヶ月経ってから脳内に血が溜まる「慢性硬膜下血腫」が起こることがありますので、打撲直後は無症状でも、後から歩行障害や認知症状が現れるリスクがあるため、継続的に観察を行うことが重要です。

脱水

高齢者は脱水になりやすいため、「ツルゴール(皮膚の張り)」と呼ばれる脱水の簡易チェック法があります。体内の水分が不足すると皮膚の弾力が失われ、つまみ上げた皮膚が山のように残り、戻るのが遅くなります。口渇を感じにくい高齢者の脱水を見抜くための、有効な観察指標の一つです。

せん妄

せん妄とは急激に発症する意識障害の一種で、意識の混乱・錯乱・幻覚などが現れます。原因は身体的要因・環境的要因・薬剤性の3つに大別され、特に睡眠薬・抗不安薬・抗コリン薬などが引き起こしやすいとされています。認知症と混同されやすいですが、原因を取り除けば回復できる可逆性がある点が大きな違いです。

心肺蘇生法

倒れている人を発見したら・・・周囲の安全確認をして・・・

①意識を確認

肩をたたいて呼びかけ、反応があるか確認します。

意識がなければ、

②119番とAEDの手配

具体的に周囲の誰かを指さして、協力をお願いしましょう。

自動体外式除細動器AED(Automated External Defibrillator)は、心室の細動で全身に血液を送れないとき電気ショックを与えて、正常な機能を回復させる装置

③呼吸を確認

胸と腹部の動きを見て、呼吸しているかを確認します。呼吸が無い場合は直ちに胸骨圧迫へ!

胸骨圧迫をする目的は、脳への血流を途絶えさせないため

④胸骨圧迫(心臓マッサージ)

胸の真ん中を5cm程度沈むように圧迫し、1分間に100~120回くらいのペースで絶え間なく行います。

人工呼吸ができる場合は、胸骨圧迫30回、人工呼吸2回のペースで。

⑤AEDの使用

AEDが到着したら音声ガイダンスに沿って使用する。

カリスマくん
カリスマくん

AEDの除細動ボタンを押すときは、みんな離れて!っと声をかけてね。感電しないように。

⑥胸骨圧迫を再開

AED使用後はただちに胸骨圧迫を再開します。

心肺蘇生法

過去問

第23回 問題27

次の記述について、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 激しく出血している場合は、出血部位よりも心臓から遠い部位を圧迫して止血する。
2 誤嚥による呼吸困難では、「喉に手を当てる」などの窒息のサインやチアノーゼなどの症状が出現する。
3 洗剤や漂白剤を飲み込んだ場合は、無理に吐かせる。
4 衣服の下をやけどしている場合は、衣服を脱がさずその上から流水を当てる。
5 寝たきりの高齢者に吐き気があるときは、身体を横向きにして、吐物の誤嚥を防ぐ。

1 激しく出血している場合は、出血部位よりも心臓から遠い部位を圧迫して止血する。
これは誤り。出血時の止血は、まず出血部位を直接圧迫する(ガーゼ等で直接押さえる)ことが基本です。また、状況により心臓に近い側(中枢側)を圧迫することもありますが、「遠い部位を圧迫」しても血流は止まらないため誤りです。

2 誤嚥による呼吸困難では、「喉に手を当てる」などの窒息のサインやチアノーゼなどの症状が出現する。
これは正解。気道異物による窒息では「喉に手を当てる(チョークサイン)」が典型的なサインです。加えて呼吸困難・顔面蒼白・チアノーゼ(皮膚・口唇の青紫色変化)が現れます。高齢者は嚥下機能が低下しており誤嚥リスクが高いため、これらのサインを素早く見極める知識が必須です。

3 洗剤や漂白剤を飲み込んだ場合は、無理に吐かせる。
これは誤り。洗剤・漂白剤などの腐食性・刺激性の強い薬品を飲み込んだ場合は絶対に吐かせてはいけません。吐かせると食道・口腔が再び薬品にさらされ、さらに損傷が広がります。また嘔吐物を誤嚥する危険もあります。すぐに119番通報し医療機関に対応を委ねることが正解です。

4 衣服の下をやけどしている場合は、衣服を脱がさずその上から流水を当てる。
これは正解。やけどの応急処置は衣服の上から流水で冷やすことが基本です。無理に衣服を脱がせると皮膚が剥がれ症状が悪化します。冷やす時間は15〜30分程度が目安です。この原則は繰り返し出題されるため確実に覚えましょう。

5 寝たきりの高齢者に吐き気があるときは、身体を横向きにして、吐物の誤嚥を防ぐ。
これは正解。嘔吐・吐き気がある場合は側臥位(横向き)にすることで吐物が気道に流れ込む誤嚥・窒息を防げます。寝たきり高齢者は自力で体位変換できないため、介護者が素早く対応することが命を守ることに直結します。

第24回 問題38

高齢者の病状・病態について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 喘息や心不全による呼吸困難では、起座呼吸で症状が楽になることが多い。
2 心筋梗塞の症状には、必ず強い胸痛がみられる。
3 脚の骨折で多い部位は、骨幹部(骨の中央)である。
4 寝たきりの高齢者は、吐いたものが気管や肺に入り、誤嚥性肺炎を起こすことがある。
5 急激に浮腫が出現した場合には、心不全の増悪なども考えられる。

この問題は高齢者に多くみられる疾患の症状や病態の正確な理解を問う出題です。呼吸困難・心筋梗塞・骨折・誤嚥性肺炎・浮腫と幅広いテーマが出題されており、高齢者特有の非典型的な症状の現れ方への理解が得点の鍵となります。

1 喘息や心不全による呼吸困難では、起座呼吸で症状が楽になることが多い。
これは正解。起座呼吸は座位の姿勢をとることで呼吸が楽になる状態です。心不全では横になると肺への血液が増加し呼吸困難が悪化しますが、座位になることで呼吸補助筋が使いやすくなり症状が和らぐことがあります。

2 心筋梗塞の症状には、必ず強い胸痛がみられる。
これは誤り。高齢者や糖尿病患者では、痛みを感じる神経が鈍くなっていることがあり、強い胸痛を伴わない「無痛性心筋梗塞」も少なくありません。また、胸痛の代わりに倦怠感・息切れ・嘔気・冷や汗・顎や肩の痛みなどの非典型的な症状が現れることもあり、「必ず」という断定的な表現は要注意です。

3 脚の骨折で多い部位は、骨幹部(骨の中央)である。
これは誤り。高齢者の脚の骨折で圧倒的に多いのは、骨の中央(骨幹部)ではなく、足の付け根にあたる大腿骨頸部(および転子部)です。骨粗鬆症により骨がもろくなった高齢者が転倒した際に起こりやすく、寝たきりの原因となる重大な骨折です。

4 寝たきりの高齢者は、吐いたものが気管や肺に入り、誤嚥性肺炎を起こすことがある。
これは正解。寝たきりの方は嚥下機能や咳反射が低下していることが多く、嘔吐物や食物・唾液が気道に流れ込む誤嚥性肺炎のリスクが非常に高いです。誤嚥性肺炎は高齢者の肺炎の多くを占め、繰り返し発症する難治性の疾患でもあります。

5 急激に浮腫が出現した場合には、心不全の増悪なども考えられる。
これは正解。下腿などに見られる浮腫(むくみ)は、心臓のポンプ機能が低下し、血液を十分に送り出せなくなった際に出現する代表的なサインです。特に、数日で急激に足がむくんだり体重が増えたりした場合は、心不全が悪化して体内に水分が溜まっている可能性が高いです。放置すると命に関わるため、迅速な医療連携が必要です。

第25回 問題38

次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 手の甲の皮膚をつまみ上げて離したとき、すぐには元に戻らない場合は、脱水を疑う。
2 薬の服用時間における食間とは、食事中に服用することである。
3 言葉が出てこない、又はろれつが回らないという症状が突然生じた場合は、脳卒中の可能性がある。
4 転倒による頭部打撲後、すぐに意識障害が起こらなければ問題はない。
5 前立腺肥大症の場合、尿意を感じたら、早めにトイレに行くよう心がける。

この問題は、高齢者に多い脱水・脳卒中・転倒後の観察や、服薬管理、前立腺肥大症への対応など、介護支援専門員として必要な医学的知識と生活支援の視点が問われています。介護支援専門員は、日頃から高齢者が陥りやすい疾患などを理解し、適切なアセスメント力や、医療職・家族へ繋ぐための判断力などを養うことが大切です。

1 手の甲の皮膚をつまみ上げて離したとき、すぐには元に戻らない場合は、脱水を疑う。
これは正解。これは「皮膚ツルゴール(皮膚緊張度)テスト」の説明です。脱水状態では皮膚の弾力が失われ、つまんで離しても皮膚がゆっくりしか戻らない状態になります。高齢者は体内水分量が少なく口渇も感じにくいため、このような客観的な観察が脱水の早期発見に重要です。

2 薬の服用時間における食間とは、食事中に服用することである。
これは誤り。「食間」とは、食事と食事の間という意味であり、具体的には「食事を終えてから約2時間後」を指し、「食事中」ではありません。胃の中に食べ物がない状態で吸収を良くしたい薬(漢方薬など)で指定されます。その他にも、食前は「食事の約30分前」、食直前は「食事の直前」、食後は「食事の後すぐ」、就寝前は「寝る直前」などがありますが、服用時間を勘違いしないように正確な知識の確認が必要です。

3 言葉が出てこない、又はろれつが回らないという症状が突然生じた場合は、脳卒中の可能性がある。
これは正解。脳卒中の代表的な症状として、言葉が出ない、ろれつが回らないなどが突然現れた場合は、その可能性が疑われます。脳卒中などでは、早期対応が予後を大きく左右するため、速やかな受診が最優先されます。

4 転倒による頭部打撲後、すぐに意識障害が起こらなければ問題はない。
これは誤り。高齢者の場合、頭を打ってから数週間から数ヶ月経ってから脳内に血が溜まる「慢性硬膜下血腫」が起こることがあります。打撲直後は無症状でも、後から歩行障害や認知症状が現れるリスクがあるため、継続的に観察を行うことがとても重要です。

5 前立腺肥大症の場合、尿意を感じたら、早めにトイレに行くよう心がける。
これは正解。前立腺肥大症では、尿道が圧迫されて尿が出にくくなっています。尿意を我慢しすぎると、膀胱が伸び切ってさらに排尿しにくくなる「急性尿閉」を引き起こし、激痛や腎機能悪化を招く恐れがあります。早めのトイレ誘導は症状悪化の予防に有効であり、介護支援専門員として排泄支援の視点で重要な知識です。

第26回 問題38

高齢者に起こりやすい急変や急変時の対応について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 衣類の下の皮膚をやけどしたときは、衣類を脱がしてから冷やすようにする。
2 異物のどに詰まらせたときは、前かがみにさせて背中を強く叩くと排出することがある。
3 心肺蘇生時の胸骨圧迫は、1分間に60回を目安に行う。
4 寝たきりの高齢者が嘔吐した場合には、側臥位にする方がよい。
5 せん妄の原因の一つに薬剤の投与がある。

この問題は高齢者の急変時における正しい応急処置・対応を問う出題です。やけど・気道異物・心肺蘇生・嘔吐・せん妄など、現場で即座に判断が求められる場面の知識が問われており、教科書的な知識だけでなく、現場での安全確保の視点が重要です。

1 衣類の下の皮膚をやけどしたときは、衣類を脱がしてから冷やすようにする。
これは誤り。やけどの応急処置は衣類の上から流水で冷やすのが基本です。無理に衣類を脱がせると皮膚が一緒に剥がれる危険があるため要注意です。まずは衣類の上から冷やし、衣類の除去は医療職に任せるのが基本です。

2 異物のどに詰まらせたときは、前かがみにさせて背中を強く叩くと排出することがある。
これは正解。「背部叩打法(はいぶこうだほう)」と呼ばれる適切な応急処置です。前かがみの姿勢にすることで、叩いた衝撃で異物が口側に移動しやすくなります。腹部突き上げ法(ハイムリック法)と並んで、窒息時の重要な対応として介護支援専門員試験でも頻出の項目です。

3 心肺蘇生時の胸骨圧迫は、1分間に60回を目安に行う。
これは誤り。胸骨圧迫は1分間に100~120回の速さで、約5cmの深さで行うことが基本です。60回では少なすぎて血液循環が不十分になります。1秒に1.5~2回のペースが基本で、数字のひっかけに注意しましょう。

4 寝たきりの高齢者が嘔吐した場合には、側臥位にする方がよい。
これは正解。嘔吐時に仰臥位(あおむけ)のままでいると嘔吐物が気道に流れ込み誤嚥・窒息の危険があります。側臥位(横向き)にすることで嘔吐物が口の外に流れやすくなり、誤嚥を防げます。寝たきり高齢者は特に誤嚥リスクが高いため、この対応は必須の知識です。

5 せん妄の原因の一つに薬剤の投与がある。
これは正解。せん妄とは急激に発症する意識障害の一種で、意識の混乱・錯乱・幻覚などが現れます。原因は身体的要因・環境的要因・薬剤性の3つに大別され、特に睡眠薬・抗不安薬・抗コリン薬などが引き起こしやすいとされています。認知症と混同されやすいですが、原因を取り除けば回復できる可逆性がある点が重要な違いです。

第27回 問題36

次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 倒れている高齢者を発見したときは、意識の有無を確認する。
2 吐物を処理する場合は、使い捨て手袋を使用し塩素系の消毒剤を使用する。
3 止血した腕は、心臓より低い位置で保持する。
4 心肺蘇生時の胸骨圧迫は、うつ伏せにして行う。
5 高齢者が発熱したときは、全身状態の変化も併せて観察する。

この問題は高齢者の急変発見・応急処置・感染対策・発熱対応など、介護現場で即座に求められる対応知識を問う出題です。意識確認・吐物処理・止血・心肺蘇生・発熱観察と幅広いテーマが一問に凝縮されており、基本的な救急知識の総復習問題です。

1 倒れている高齢者を発見したときは、意識の有無を確認する。
これは正解。倒れている人を発見した際の最初の行動は意識の確認です。肩を叩きながら大きな声で呼びかけ、反応を確認します。意識がなければすぐに119番通報とAEDの手配を行います。この「安全確認→意識確認→119番通報・AED手配→救命処置」の流れはBLS(一次救命処置)の基本中の基本です。

2 吐物を処理する場合は、使い捨て手袋を使用し塩素系の消毒剤を使用する。
これは正解。嘔吐物にはノロウイルスなどの感染性病原体が含まれる可能性があります。処理には必ず使い捨て手袋・マスク・エプロンを着用し、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系消毒剤)で消毒することが標準的な感染対策です。アルコール消毒はノロウイルスに効果が低いため塩素系が鉄則です。

3 止血した腕は、心臓より低い位置で保持する。
これは誤り。出血時はまず直接圧迫止血を行うことが基本であり、必要に応じて患部を心臓より高く挙上するのが正解です。「低い位置で保持する」ことは、血液が流れやすくなり逆効果です。直接圧迫止血に加え「高く上げる」というシンプルな原則を確実に覚えましょう。

4 心肺蘇生時の胸骨圧迫は、うつ伏せにして行う。
これは誤り。胸骨圧迫は仰臥位(あおむけ)で硬い床の上に寝かせて行います。うつ伏せでは胸骨を圧迫できず、心臓への圧力が伝わりません。圧迫の深さは約5cm・100〜120回/分のペースが正解です。これらの数字や体位なども合わせて覚えましょう。

5 高齢者が発熱したときは、全身状態の変化も併せて観察する。
これは正解。高齢者の発熱は肺炎・尿路感染・褥瘡感染など重篤な疾患のサインであることが多く、体温だけでなく意識状態・血圧・脈拍・呼吸・皮膚の状態・食欲・排泄など全身状態を総合的に観察することが重要です。高齢者は症状が現れにくいため注意が必要です。

第28回 問題37

次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 吐き気を訴える場合は、誤嚥を予防するために身体を仰向きにして寝かせる。
2 出血している傷口に対しては、清潔なタオルなどを当て、圧迫して止める方法がある。
3 転倒して頭部を打撲した後に両手足に力が入らない場合は、頸髄損傷の可能性がある。
4 高齢者が心筋梗塞を起こしている場合は、必ず強い胸痛がある。
5 手の甲の皮膚をつまみ上げて離したとき、すぐには元に戻らない場合は、脱水も疑う。

1 吐き気を訴える場合は、誤嚥を予防するために身体を仰向きにして寝かせる。
これは誤り。吐き気・嘔吐がある場合は仰向け(仰臥位)ではなく側臥位(横向き)にするのが正解です。仰向けのままでは嘔吐物が気道に流れ込み誤嚥・窒息の危険があります。「仰向き」という点が明確な誤りです。

2 出血している傷口に対しては、清潔なタオルなどを当て、圧迫して止める方法がある。
これは正解。「直接圧迫止血法」の説明です。出血部位に清潔なガーゼやタオルを当てて直接圧迫する方法で、最も基本的かつ有効な止血法です。圧迫しながら心臓より高い位置に挙上するとさらに効果的です。素手で触れず清潔なものを使う点も感染予防の観点から重要です。

3 転倒して頭部を打撲した後に両手足に力が入らない場合は、頸髄損傷の可能性がある。
これは正解。頭部・頸部への強い衝撃で頸髄(首の脊髄)が損傷すると、両手足の麻痺・脱力・感覚障害が起こります。このような場合はむやみに動かしてはいけません。不用意に体を動かすと損傷が悪化する危険があります。発見時は動かさずすぐ119番通報することが鉄則です。

4 高齢者が心筋梗塞を起こしている場合は、必ず強い胸痛がある。
これは誤り。高齢者・糖尿病患者では痛みの感覚が鈍くなっており、胸痛がない「無痛性心筋梗塞」が起こることがあります。胸痛の代わりに倦怠感・息切れ・嘔気・冷や汗・顎や肩の痛みなどの非典型的な症状で現れることも多いです。「必ず強い胸痛がある」という断定が誤りです。

5 手の甲の皮膚をつまみ上げて離したとき、すぐには元に戻らない場合は、脱水も疑う。
これは正解。これは「トゥルゴール(皮膚の張り)」と呼ばれる脱水の簡易チェック法です。体内の水分が不足すると皮膚の弾力が失われ、つまみ上げた皮膚が山のように残り、戻るのが遅くなります(数秒以上かかる)。口渇を感じにくい高齢者の脱水を見抜くための、有効な観察指標の一つです。

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次は、感染症について。

【感染症】スタンダードプリコーションって何?
高齢者は加齢に伴い免疫機能が低下し、糖尿病などの基礎疾患を抱えていることも多く、感染症に対する抵抗力が弱いことが一般的です。そのため感染しやすく、かつ重症化しやすいというリスクもあるため、ケアマネ試験には毎年出題されています。感染症の標準予...

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