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【介護保険サービス】介護給付、予防給付、地域支援事業

介護保険サービスの概要 介護支援分野

ここからは具体的な介護保険サービスを見ていきます。制度的には介護給付、予防給付、地域支援事業の3種類に分かれますが、利用者目線のサービス種別としては居宅サービス、施設サービスなどに分類できます。見ていきましょう。

介護保険サービス

介護保険サービス

介護保険サービスには、大きく分けて保険給付と地域支援事業があります。保険給付は全国共通のサービスで、地域支援事業は保険者である市区町村の裁量で行われる事業です。

介護保険サービス
保険給付地域支援事業
介護給付(要介護者)介護予防・日常生活支援総合事業
(要支援者、その他)
・訪問サービス・介護予防・生活支援サービス事業
(要支援者+基本チェックリスト該当者)
・通所サービス・一般介護予防事業
・短期入所サービス包括的支援事業(その他)
・施設サービス・地域包括支援センター事業
・地域密着型介護サービス・在宅医療・介護連携推進事業
・福祉用具貸与、特定福祉用具販売・認知症総合支援事業
・住宅改修・生活支援体制整備事業
予防給付(要支援者)・地域ケア会議推進事業
・訪問サービス任意事業
・通所サービス・介護給付費適正化事業
・短期入所サービス・家族介護支援事業
・地域密着型介護予防サービス・介護サービス相談員派遣事業
・福祉用具貸与、特定福祉用具販売・その他
・住宅改修
市町村特別給付
(条例で定めて実施する市町村の独自給付)

市町村特別給付」は、介護給付や予防給付などの法定給付とは別に市町村が独自に行う給付を指します。具体的な例として、配食サービスや紙おむつの支給など、通常の介護保険で対象とならないサービスを地域の実情に応じて実施するもので、内容は市町村の条例によって定めることとされています。

カリスマくん
カリスマくん

正確には、保険給付と地域支援事業以外に、「保健福祉事業」っていう市町村が条例で定める独自事業もあるんだ。保健福祉事業は第1号保険料のみで運営されるという点は市町村特別給付と同じだね。

介護保険サービス

介護給付

介護給付は要介護者が対象で、施設サービス、居宅サービス、地域密着型サービス、福祉用具貸与、特定福祉用具販売、住宅改修、居宅介護支援などがあります。

ケアプラン作成

居宅介護支援は居宅介護支援事業所の介護支援専門員(ケアマネジャー)が居宅サービス計画と施設サービス計画を作成するサービスです。

施設サービス

介護を必要とする高齢者の施設は3種類あります。以下の3つは介護保険施設と呼ばれます。

施設目的要介護度生活施設医療
介護医療院長期療養とリハビリ1~5
介護老人保健施設(老健)在宅復帰に向けたリハビリ1~5
介護老人福祉施設(特養)3~5

特別養護老人ホームは老人福祉法で規定されていますが、介護保険法では特養を「介護老人福祉施設」といいます。特養を介護保険法で規定する介護老人福祉施設として都道府県が指定することで介護保険施設となります。

つまり特養は老人福祉法で規定される特別養護老人ホームとして市町村の措置によって入所するケースと、介護保険法で規定する介護老人福祉施設として契約で入所するケースがあるのです。

1963年に老人福祉法が制定されてから、現在でも特養は措置です。

カリスマくん
カリスマくん

1990年の福祉八法改正で老人福祉法の措置権限は都道府県から市町村へ移譲されたね。

居宅サービス

施設から在宅の流れで在宅生活を支えるため、自宅で生活しながら受けられるサービスとして、デイサービスホームヘルプショートステイの3種類の居宅サービス(在宅福祉サービス)があります。

訪問サービス通所サービス短期入所サービス
訪問介護(ホームヘルプ)通所介護(デイサービス)短期入所生活介護(ショートステイ)
訪問入浴介護通所リハビリテーション(デイケア)短期入所療養介護
訪問看護
訪問リハビリテーション
居宅療養管理指導

地域密着型介護サービス

介護給付には地域密着型サービスがあります。これは要介護高齢者や認知症高齢者などが住み慣れた地域で生活できるよう、地域の特性を活かし地域の実情に即したサービスを提供するために事業者の指定や監督は市町村が行います。地域に根差した事業所として小規模に設定されていて、その事業所と同じ市町村に住む人しか利用できません。以下の10種類のサービスがあります。

地域密着型サービス詳細
小規模多機能型居宅介護通称「小多機(しょうたき)」。24時間365日対応で、デイサービス・ショートステイ(宿泊)・訪問介護と、3つの機能を1つの事業所が提供。
看護小規模多機能型居宅介護通称「看多機(かんたき)」。小規模多機能型居宅介護に訪問看護が加わったサービス。
夜間対応型訪問介護夜間の定期巡回による訪問介護、利用者の求めに応じた随時の訪問介護を実施。
地域密着型通所介護利用定員18人以下の小規模な通所介護(デイサービス)。
認知症対応型通所介護認知症高齢者を対象とした通所介護(デイサービス)。
療養通所介護医療と介護両方の通所介護(デイサービス)。
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)認知症高齢者を対象としたグループホーム。
地域密着型特定施設入居者生活介護都道府県により「特定施設」の指定を受けた定員30人未満の小規模な介護専用の有料老人ホームや軽費老人ホーム。
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護定員29人未満の小規模な介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護24時間365日対応で、訪問介護と訪問看護が一体となったサービス。
カリスマくん
カリスマくん

定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、訪問介護と訪問看護を組み合わせて提供する24時間対応のサービスだよ。普通の訪問介護は日中しか利用できないね。

その他

介護給付には、特定施設入居者生活介護というサービスもあります。特定施設(有料老人ホーム、軽費老人ホーム、養護老人ホーム)に入居している要介護者を対象に、日常生活や療養上の世話、機能訓練などを行います。例えばサ高住のうち有料老人ホームに該当するものは特定施設となり、有料老人ホームが特定施設入居者生活介護の指定を受けると介護付き有料老人ホームとなります。

介護付き有料老人ホーム

予防給付

予防給付は、要介護状態になる前の要支援者が対象です。介護給付と違って施設サービスはなく、居宅系サービスが主になります。訪問サービス、通所サービス、短期入所サービス、地域密着型介護予防サービス、福祉用具貸与、特定福祉用具販売、住宅改修などがあります。

ケアプラン作成

介護予防支援は介護予防サービス計画(ケアプラン)を作成するサービスで、地域包括支援センターの社会福祉士や主任ケアマネジャーが作成します。

居宅サービス

訪問サービス通所サービス短期入所サービス
介護予防訪問入浴介護介護予防通所リハビリテーション介護予防短期入所生活介護(ショートステイ)
介護予防訪問看護介護予防短期入所療養介護
介護予防訪問リハビリテーション
介護予防居宅療養管理指導

訪問介護と通所介護は、地域支援事業の総合事業に移りました。

地域密着型介護予防サービス

地域密着型介護予防サービス
介護予防認知症対応型通所介護
介護予防小規模多機能型居宅介護
介護予防認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

その他

予防給付に施設サービスはありませんが、介護給付にあった特定施設入居者生活介護の介護予防版である介護予防特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム、軽費老人ホーム、養護老人ホーム)があります。

介護給付と予防給付のまとめ

各サービスには要介護度によって受けられるサービスが異なります。施設サービス3種類は要支援者は受けられず、その中でも特養と小規模特養は要介護3以上でないと受けられません(要介護1、2でもやむを得ない事情で特養以外での生活が困難であれば特例入居が可能)

また、地域密着型サービスの中には要支援者は受けられないものがありますが、その中でも認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は要支援2は受けられても要支援1は利用できないので注意が必要です。

種別 サービス 要支援 要介護
1 2 1 2 3 4 5
訪問サービス 訪問介護(ホームヘルプ)
訪問入浴介護
訪問看護
訪問リハビリテーション
通所サービス 通所介護(デイサービス)
通所リハビリテーション(デイケア)
短期入所サービス 短期入所生活介護(ショートステイ)
短期入所療養介護
入居サービス 特定施設入居者生活介護
施設サービス 介護老人福祉施設(特養)        
介護老人保健施設(老健)    
介護医療院    
地域密着型サービス 地域密着型通所介護    
看護小規模多機能型居宅介護    
療養通所介護    
夜間対応型訪問介護    
定期巡回・随時対応型訪問介護看護    
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護(小規模特養)        
地域密着型特定施設入居者生活介護    
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)  
認知症対応型通所介護
小規模多機能型居宅介護
福祉用具 福祉用具貸与 詳しくはこちら
特定福祉用具販売
住宅改修

地域支援事業

地域支援事業は市町村が主体となって行い、サービスの運営基準や利用料などを独自に定めることができます。「介護予防・日常生活支援総合事業」「包括的支援事業」「任意事業」の3つに分類されます。

介護予防・日常生活支援総合事業

介護予防・日常生活支援総合事業は「総合事業」とも呼ばれ、市町村が中心となって、地域の実情に応じて、住民等の多様な主体が参画し、多様なサービスを充実することで、地域の支え合い体制づくりを推進し、要支援者等の方に対する効果的かつ効率的な支援等を可能とすることを目指すものです。

カリスマくん
カリスマくん

「住民等の多様な主体が参画し、多様なサービスを充実することで、地域の支え合い体制づくりを推進」というのは聞こえはいいけど、アルバイトやボランティアなどの専門職でない人も使って支え合ってねということ。総合事業の財源は、保険者である市町村への給付の上限額が設定されていて、給付額だけでは不足する場合は、市町村が給付額を負担しなければならないんだ。介護予防給付の訪問介護と通所介護が総合事業に移行されたけど、結局、国はできるだけ総合事業に寄せていきたいんだね。

総合事業には大きく分けて「介護予防・生活支援サービス事業」と「一般介護予防事業」があります。

「介護予防・生活支援サービス事業」は、要支援者と基本チェックリスト該当者が対象の訪問型サービス(第1号訪問事業)、通所型サービス(第1号通所事業)、その他の生活支援サービス(第1号生活支援事業)、そしてケアプランを作成する介護予防ケアマネジメント(第1号介護予防支援事業)です。

「一般介護予防事業」は、市区町村が住民の互助や民間サービスと連携し、高齢者の生活機能の改善や生きがい作りを重視した介護予防に役立つ事業のことです。

介護予防・生活支援サービス事業一般介護予防事業
訪問型サービス(第1号訪問事業)介護予防把握事業
通所型サービス(第1号通所事業)介護予防普及啓発事業
その他の生活支援サービス(第1号生活支援事業)地域介護予防活動支援事業
介護予防ケアマネジメント(第1号介護予防支援事業)一般介護予防事業評価事業
地域リハビリテーション活動支援事業

その他の生活支援サービス(第1号生活支援事業)は、外出や調理の実施が困難な方に対して栄養改善を目的とした配食サービスや、住民ボランティア等が行う見守り、「訪問型サービス」「通所型サービス」を一体的に提供します。

介護予防ケアマネジメントはケアプランを作成するサービスですが、要支援者は介護予防支援でもケアプランが作成できます。どちらも地域包括支援センターが実施しますが、予防給付を利用する場合は介護予防支援、介護予防・日常生活支援総合事業のみを利用する場合は介護予防ケアマネジメントを利用します。

カリスマくん
カリスマくん

基本チェックリストで生活機能低下のおそれがある高齢者を早期に把握して、総合事業に繋げるんだね。

包括的支援事業

包括的支援事業には以下の事業があります。

地域包括支援センター事業社会保障充実分
介護予防ケアマネジメント業務在宅医療・介護連携推進事業
総合相談支援業務生活支援体制整備事業
権利擁護業務認知症総合支援事業
包括的・継続的ケアマネジメント支援業務地域ケア会議推進事業

※社会保障充実分の4事業のうち、地域ケア会議推進事業以外の3つは地域包括支援センター以外に委託が可能

カリスマくん
カリスマくん

地域包括支援センター事業の包括的・継続的ケアマネジメント支援業務は高齢者ではなくケアマネジャーへの支援であることに注意してね。地域包括支援センターの業務はこの4種類の地域包括支援センター事業に加えて、要支援者のケアプランを作成する介護予防支援もあるね。

<包括的支援事業>
・地域包括支援センター事業:地域包括支援センターが実施
・在宅医療・介護連携推進事業:高齢者が退院するときに医療と介護の連携調整
・認知症総合支援事業:認知症初期集中支援チームで最長6カ月集中支援
・生活支援体制整備事業:生活支援コーディネーター協議体を設置
・地域ケア会議推進事業:地域ケア会議を推進

また地域ケア会議については2015年から努力義務になっており、地域包括支援センター (市町村)が設置します。地域ケア会議では地域の様々な専門職が集まって個別ケースの課題解決を行い、地域に共通した課題を明確化していきます。その上で地域に共通した課題を解決するための資源開発や地域づくり、介護保険事業計画への反映を行っていきます。

任意事業

任意事業も時々出題されますが、特に「介護サービス相談員派遣事業」の介護相談員はボランティアなので、高齢者と専門機関の橋渡し程度の役割しか担えないことを覚えておいてください。

・介護給付費適正化事業
・家族介護支援事業
・介護サービス相談員派遣事業

区分支給限度基準額

区分支給限度基準額とは、要介護度ごとに定められた保険給付の1か月当たりの上限額のことで、これを超える部分は全額自己負担となります。居宅サービスなど多くのサービスは区分支給限度基準額が適用されますが、以下のサービスは適用されません。

区分支給限度基準額が適用されないサービスサービス内容適用されない理由
居宅療養管理指導医師・歯科医師・薬剤師・管理栄養士などが自宅を訪問し、療養上の管理・指導・助言などをおこなうサービス1か月の提供回数の上限と1回の単位数が決まっているので、支給限度基準額を定める必要が無い
居宅介護支援、介護予防支援ケアプランの作成単位数が1か月当たりで設定されているため、支給限度基準額を定める必要が無い
施設サービス(特養、老健、介護医療院)長期入所で利用する施設サービス施設内でサービスが完結するため、他のサービスと組み合わせる必要が無く、1日当たりの単位数が定められているため1か月の単位数も決まってくる
特定施設入居者生活介護(短期利用を除く)
介護予防特定施設入居者生活介護
認知症対応型共同生活介護(短期利用を除く)
介護予防認知症対応型共同生活介護(短期利用を除く)
地域密着型特定施設入居者生活介護(短期利用を除く)
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護

区分支給限度基準額は国が基準を定めることとなっていますが、市町村は条例により一定の範囲で上乗せすることができるとされています。つまり、地域の実情に応じて、要介護度ごとの限度額に独自に給付を追加し、サービス費用や供給状況などの給付を拡充することが認められています。

専門職

サービス提供責任者

サービス提供責任者は、訪問介護事業所の運営責任者であり、ケアマネジャーが作成したケアプランをもとに、訪問介護計画書を作成します。

介護支援専門員(ケアマネジャー)

介護支援専門員ケアマネジャー)は、要介護者や要支援者の人の相談や心身の状況に応じるとともに、サービスを受けられるようにケアプランの作成や市町村・サービス事業者・施設等との連絡調整を行います。

ケアプラン原案を作成し、サービス調整を行った後、サービス担当者を集めてケアプランの内容を検討するサービス担当者会議を開催します。利用者の状態像の変化などによりケアプランを変更する際にも開催します。

カリスマくん
カリスマくん

サービス提供責任者はサ責と略して呼ばれるよ。障害福祉のサービス管理責任者はサビ管と呼ばれていたね。

事業者指定とサービス支給決定

介護保険制度は市町村が保険者なので基本的には「サービスの支給決定」は市町村が行います。

一方で「事業者の指定」については基本的に都道府県が行います。

これは障害福祉でも同じです。

だたし例外があって居宅介護支援介護予防支援地域密着型サービスは市町村が指定を行います。

カリスマくん
カリスマくん

居宅介護支援や介護予防支援はケアプランを作成するサービスだよ。障害福祉でもサービス等利用計画を作成する計画相談支援は市町村が指定するよ。

事業所の指定は6年ごとに更新が必要で、指定取消から5年経過しないと新たに指定を受けられません。

サービス事業者の指定

介護保険サービス事業者の指定については基本的に都道府県なのですが、以下のように「地域密着型サービス」「居宅介護支援」「介護予防支援」については市町村が担います。

市町村の方がより地域に密着した事業者の選定がしやすいからですね。

都道府県
・市町村が指定するもの以外
市町村
・地域密着型サービス事業者
・地域密着型介護予防サービス事業者
・居宅介護支援事業者(2018年~)
・介護予防支援事業者

以下の表で整理して覚えましょう。

  介護給付 予防給付 事業所指定
メインサービス 居宅介護サービス 介護予防サービス 都道府県・政令市・中核市
施設サービス 介護老人福祉施設等 なし 都道府県・政令市・中核市
ケアプラン作成 居宅介護支援 介護予防支援 市町村
地域密着型 地域密着型介護サービス 地域密着型介護予防サービス 市町村

上の表で、例えば「居宅介護サービス」と「居宅介護支援」の違いをしっかり押さえてください。

「居宅介護サービス」はホームヘルプ、デイサービス、ショートステイなどで、都道府県が指定します。

「居宅介護支援」はケアマネがケアプランを作成するサービスで市町村が指定します。

障害福祉でもサービス等利用計画を作成する「特定相談支援」は市町村が指定します。

つまり高齢福祉でも障害福祉でも、ケアプランを作成するサービスは市町村が指定します。

カリスマくん
カリスマくん

居宅介護支援は居宅介護支援事業者が、介護予防支援は地域包括支援センターが担っているよ。ただし2024年度から地域包括支援センターの業務負担軽減のため、介護予防支援は居宅介護支援事業者でも指定を受けられるようになったよ。ケアマネさんがんばって!

サービスの支給決定

サービスの支給決定を担うのは市町村で、例外はありません。

過去問

第23回 問題2

要支援者が利用できるサービスとして正しいものはどれか。3つ選べ。
1 認知症対応型共同生活介護
2 認知症対応型通所介護
3 看護小規模多機能型居宅介護
4 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
5 小規模多機能型居宅介護

介護保険における「要支援者」が利用できるサービスの種類を問う問題です。要支援1・2の認定を受けた方は、介護予防サービスの対象となりますが、地域密着型サービスの中には要支援者が利用できないものも多く、その区別を正確に理解しているかが問われます。

1 認知症対応型共同生活介護
これは正解。認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は、要支援2の認定を受けていれば「介護予防認知症対応型共同生活介護」として利用が可能です。また、要支援1では利用できないことが注意ポイントです。

2 認知症対応型通所介護
これは正解。認知症対応型通所介護は、認知症の方を対象とした専門的な地域密着型デイサービスのことで、要支援1・2の方でも利用可能です。地域密着型サービスの中で、要支援1・2のどちらの区分でも利用できる数少ない予防サービスの一つであり試験にも頻出です。

3 看護小規模多機能型居宅介護
これは誤り。看護小規模多機能型居宅介護(通称かんたき)は、訪問看護と小規模多機能型居宅介護を組み合わせた複合型サービスです。対象者は要介護1以上と規定されており、要支援では利用できず誤りです。

4 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
これは誤り。地域密着型介護老人福祉施設生活介護は、定員29名の小規模特養のことをいいます。入所要件は要介護3以上が規定されているため、要支援の方は利用できません。

5 小規模多機能型居宅介護
これは正解。「介護予防小規模多機能型居宅介護」として、要支援1・2ともに利用可能です。通い・泊まり・訪問を組み合わせて提供する地域密着型サービスの一つです。

第24回 問題7

区分支給限度基準額が適用されるサービスとして正しいものはどれか。3つ選べ。
1 福祉用具貸与
2 小規模多機能型居宅介護
3 居宅療養管理指導
4 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
5 定期巡回・随時対応型訪問介護看護

区分支給限度基準額とは、要介護度ごとに定められた保険給付の上限額のことで、原則的には居宅サービスおよび、地域密着型サービスのうち入所系サービス(グループホームや地域密着型特養)を除いたものが対象となります。試験では、どのサービスが適用除外であるかなど、その区別を正確に理解しているかが重要ポイントです。

1 福祉用具貸与
これは正解。車いすやベッドのレンタルなど、福祉用具貸与は区分支給限度基準額の対象です。同じ福祉用具でも、特定福祉用具販売や住宅改修は、区分支給限度額に含まれていないため注意が必要です。

2 小規模多機能型居宅介護
これは正解。小規模多機能型居宅介護は、通い・訪問・泊りを組み合わせて利用する地域密着型サービスで、区分支給限度基準額の対象サービスです。ただし、小規模多機能を利用すると他の訪問介護や通所介護との併用が原則制限されることや、月額定額制(包括報酬)であり、その利用料は区分支給限度基準額の範囲内で算定されることがポイントです。

3 居宅療養管理指導
これは誤り。居宅療養管理指導は、通院が困難な利用者に対し医師・歯科医師・薬剤師が自宅を訪問し、療養上の管理指導を行うサービスで、区分支給限度基準額の適用除外となっています。これは、利用制限を行うことで必要な医療が制限されることに配慮し、介護支援専門員ではなく医師の指示によって利用できるものとされています。

4 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
これは誤り。地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護は、定員29名以下の小規模な特別養護老人ホームへ入所するサービスのことで、原則的に施設サービスは区分支給限度基準額の適用除外となっています。区分支給限度基準額の適用は、あくまで居宅サービスを対象にしたものであり、施設入所系サービスはすべて対象外となります。

5 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
これは正解。定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、24時間体制で訪問介護や看護を行う地域密着型サービスで、区分支給限度基準額の対象となりますが、小規模多機能型居宅介護と同様に、訪問介護など一部サービスと重複利用できないなど、併用には一定の制限があります。

第24回 問題9

都道府県知事が指定する事業者が行うサービスとして正しいものはどれか。2つ選べ。
1 特定福祉用具販売
2 認知症対応型共同生活介護
3 介護予防支援
4 介護予防短期入所療養介護
5 看護小規模多機能型居宅介護

都道府県が指定する介護保険サービスについては、原則として居宅サービスと施設サービスは都道府県知事、地域密着型サービスと介護予防支援は市町村長がそれぞれ指定を行うこととされています。特に地域密着型サービスや介護予防サービスなどの指定権者を問われる問題が多く、試験対策としては、都道府県が指定するサービスと、市町村が指定するサービスとの違いを理解する必要があります。

1 特定福祉用具販売
これは正解。特定福祉用具の販売は居宅サービスの一つに分類され、指定権者は都道府県知事になります。福祉用具は貸与(レンタル)も販売も、どちらも都道府県知事による指定が必要なサービスであると覚えましょう。

2 認知症対応型共同生活介護
これは誤り。認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は、地域密着型サービスに分類され指定権者は市町村長になります。試験では、認知症対応型、小規模多機能型、看護小規模多機能型などは地域密着型サービスであり、市町村長が指定する点を押さえる必要があります。

3 介護予防支援
これは誤り。要支援者の予防ケアプランを作成する介護予防支援は、地域包括支援センター(又はその委託を受けた居宅介護支援事業者)が実施し、指定権限は市町村長にあります。居宅介護支援(通常の要介護者ケアプラン)は都道府県知事が指定するのと対照的であり、混同しないように注意しましょう。

4 介護予防短期入所療養介護
これは正解。介護予防短期入所療養介護は、要支援者を対象とした、介護老人保健施設などの短期入所サービス(ショートステイ)です。介護予防サービス(要支援者対象)であっても、地域密着型(介護予防小多機など)を除いたものは、居宅サービスと同様に都道府県知事が指定を行います。

5 看護小規模多機能型居宅介護
これは誤り。看護小規模多機能型居宅介護は、訪問看護と小規模多機能型居宅介護を組み合わせた複合型サービスであり、地域密着型サービスに分類されるため、指定権者は市町村長となります。

第27回 問題6

区分支給限度基準額が適用されるサービスとして正しいものはどれか。3つ選べ。
1 訪問介護
2 地域密着型通所介護
3 居宅療養管理指導
4 認知症対応型通所介護
5 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護

1 訪問介護
これは正解。ホームヘルパーが自宅を訪問し、身体介護や生活援助を行う在宅サービスの代表格です。これは区分支給限度基準額の対象となり、他の在宅サービスと合算して限度額内に収める必要があります。

2 地域密着型通所介護
これは正解。地域密着型通所介護は、定員18名以下の小規模なデイサービスで、地域密着型サービスに分類されます。そのため、区分支給限度基準額の対象となり、通常規模の通所介護(居宅サービス)と同様に限度額管理が必要です。

3 居宅療養管理指導
これは誤り。居宅療養管理指導は、医師・歯科医師・薬剤師などが自宅を訪問して療養上の管理・指導を行うサービスです。これは第24回問題7でも同じ選択肢が出題されており、区分支給限度基準額の適用除外となっています。

4 認知症対応型通所介護
これは正解。認知症対応型通所介護は、認知症の方に特化したデイサービスで、地域密着型サービスに分類されます。選択肢2の地域密着型通所介護と同様に、通所系サービスは地域密着型であっても限度額が適用されますので間違えないように注意しましょう。

5 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
これは誤り。地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護は、定員29名以下の小規模な特別養護老人ホームへの入所サービスで、地域密着型サービスに分類されますが、入所系サービスは包括報酬のため、区分支給限度基準額の適用除外となっています。第24回でも同じ選択肢で出題されており、「施設系は除外」という原則を改めて確認しましょう。

第27回 問題7

市町村長が指定する事業者が行うサービスとして正しいものはどれか。3つ選べ。
1 居宅介護支援
2 通所介護
3 認知症対応型共同生活介護
4 介護予防短期入所生活介護
5 介護予防支援

1 居宅介護支援
これは正解。居宅介護支援は介護支援専門員が所属する事業所で、2018年(平成30年)の改正により、指定権者が都道府県知事から市町村長へ移管されました。保険者である市町村が直接指定・監督することで、ケアマネジメントの質の向上と保険者機能の強化が図られています。

2 通所介護
これは誤り。定員が19名以上の通常規模の通所介護は、居宅サービスに分類され、指定権者は都道府県知事になります。一方、18名以下の小規模デイサービスは「地域密着型通所介護」となり市町村長が指定します。このように、規模によりサービス区分と指定権者が異なる点に注意が必要です。

3 認知症対応型共同生活介護
これは正解。認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は、地域密着型サービスに分類されるため、市町村長が指定します。このように地域密着型サービスは、住み慣れた地域で生活を続けるために創設されたサービスであるため、より住民に近い市町村が指定・監督を行うという原則を覚えておくと良いでしょう。

4 介護予防短期入所生活介護
これは誤り。介護予防短期入所生活介護は、要支援者が利用できる入所サービス(ショートステイ)で、指定権限は都道府県知事にあります。短期入所系(生活介護・療養介護)は、どちらも都道府県の管轄であると整理しておきましょう。

5 介護予防支援
これは正解。介護予防支援は、地域包括支援センターの設置者や、2024年改正により居宅介護支援事業者も指定を受けられるようになったサービスであり、選択肢1の居宅介護支援と同様、指定権者は市町村長になります。

次の記事

次は、福祉計画について。特に介護保険事業計画を押さえましょう。

【福祉計画】介護保険事業計画&介護保険事業支援計画
福祉計画の中でもケアマネ試験で重要な「介護保険事業計画」と「老人福祉計画」はしっかり覚えておきましょう。さらに医療介護総合確保推進法にもとづく「都道府県計画」も重要です。地域福祉関係地域福祉(支援)計画根拠法:社会福祉法市町村:努力義務都道...

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